あせもを治す4つの対処法!あせもの原因や種類を解説
子供に出来やすいイメージのあるあせもですが、最近は生活習慣や食生活の変化によって大人にも出来やすくなっています。
ニキビと同じく、肌がぶつぶつになるあせもは不衛生な印象を与えますし、かゆみも伴う厄介ものですね。
どんなにおしゃれをしていても、ちらりと覗く肌にあせもができていたら女子力も半減してしまいます。
ただし、あせもはニキビよりも治しやすいので、適切な対処をすれば比較的簡単に治せます。
その代わり間違った対処法を実践すると、さらに悪化して吹き出物のような状態になるので要注意です。
ここでは今回は、あせもを治す4つの対処法やあせもの原因などをご紹介するので、是非ともチェックしておいてください。
あせもの種類について
あせもというと、かゆみがあって肌に赤いぶつぶつができるものと思っている方も多いでしょう。
確かにこれはあせもの症状ですが、実はあせもには症状の段階によって種類があるのです。
例えば、シワでもちりめんジワと深い溝があるシワでは対処法が違うのと同じで、あせもも種類によって対処法は異なります。
つまりどの段階のあせもかを見極めることが正しい対処をするポイントとなるのです。
ここでは、あせもの種類をご紹介していくので、あせもを判断する参考にしてください。
あせもの初期段階となる水晶様汗疹
一般的に白いあせもと言われるのが水晶様汗疹です。
水晶様汗疹は、肌の表面の角質層に汗が溜まることでできる汗疹で、1mm程度の小さい水ぶくれがたくさんできるのが主な症状になります。
この汗疹の段階では、かゆみを感じることはありません。
基本的に、水晶様汗疹ができている部位を乾燥させれば治ります。
しかし、慢性的に汗をかく部分だったり、水晶様汗疹の部分を傷つけてしまったりすると悪化してしまうので注意が必要です。
自覚症状が出やすい紅色汗疹
紅色汗疹は、一般的にあせもと呼ばれる段階の汗疹です。
角質層と真皮層の間に汗が溜まる状態が続くと、少しずつ汗管が詰まってしまうため炎症が起こります。
そのため水晶様汗疹の段階では、水ぶくれや白色だったあせもが赤くなり、炎症によってかゆみも引き起こされます。
痒いからといってかきむしってしまうと、その刺激によってさらに炎症が悪化してかゆみが強くなるという悪循環になってしまいます。
また、症状が進行すると痛みが起こることもあるので、早めの対策が必要です。
紅色汗疹は首周りやお腹周り、肘の内側、脇の下や胸の下部分など汗をかきやすく通気性が悪い部分に出来やすいです。
最近増えている深在性汗疹
深在性汗疹は、表皮の深い部分と真皮の境目に汗が溜まってできる汗疹です。
基本的に、熱が体内にこもるほどの特殊な気候である熱帯地方でしか見られないあせもですが、異常気象が増えている日本でも最近増加傾向にあります。
深在性汗疹というのは、汗をかくときの刺激が加わることで、真皮内にせが溢れ出すことで発症します。
患部にかゆみや赤みの症状が出ることはないため自覚症状はありません。
しかし、汗が体外に排出されず、体内に溜まってしまうため放置をすると熱中症を引き起こすことがあります。
深在性汗疹の症状は、皮膚が緩やかに隆起して凸凹状になるので、暑いのに汗が出ないというときには深在性汗疹の可能性があることを覚えておきましょう。
あせもができる原因とは
あせもの原因は、名前の通り汗をかくことです。
人間は、体温を適度な温度に保つために汗をかいてコントロールしています。
体内の温度が上がると汗が分泌されますが、汗は蒸発をする時に熱を奪っていくので体温を下げることができます。
本来なら、分泌された汗は蒸発していくので問題ありませんが、長時間高温の場所に居たり、激しい運動をしたりすると汗をかき続けることになります。
すると、汗の排出が追いつかなくなり、出口に詰まってしまうのです。
外に出られない汗は汗管に溜まり、少しずつ表皮の膜の中に漏れ出していき、その結果周辺の組織が刺激されて炎症が起こりあせもが出来るのです。
あせもができるのは夏だけではない
気温が高くなり、たくさん汗をかく夏は一番あせもができやすい季節です。
しかし、あせもができるのは夏だけではありません。
冬でも、暖房が効き過ぎる部屋に居たり、厚着をしたりすると汗をかきます。
冬にかく汗はあまり拭き取りませんし、衣類も空気を通さない素材になっているものが多いため、服の内側は汗のせいで蒸れやすくなります。
そのため、環境によっては冬でもあせもができるので、注意が必要です。
あせもを治す4つの対処法
簡単に言ってしまえば、汗をかかないようにすればあせもは治っていきます。
しかし汗というのは、体温を調節するための重要な分泌物ですし、老廃物を排出する役割も持っています。
ですので、無理に分泌を抑えるというのは適切な対処法ではありません。
大事なのは汗をかいた状態を放置しないことです。
また、あせもの種類に合わせた対処法を行うことで、体に負担をかけずに治せるので、適切な対処法を確認しておきましょう。
水晶様汗疹は洗い流して清潔にする
まだ赤みやかゆみなどの症状が出ていない水晶様汗疹は、患部を洗い流すことで自然に治せます。
洗い流す時には、タオルでごしごしこすったりせず、石鹸を泡立てて手でなでるように洗ってください。
汗は石鹸を使えば簡単に落とせるので、不要な刺激を与えないことがスムーズに治すポイントです。
綺麗に洗い流した後は、通気性の良い服を着るように心がければ進行を防ぐことができます。
赤みやかゆみがあるあせもには薬用石鹸が効果的
あせもの対処法の基本は洗うことです。
ですので、自覚症状が出ているあせもも洗い流して清潔な状態にしましょう。
ただし、水晶様汗疹から進行しているあせもは、雑菌の繁殖で刺激を受けている状態なので、殺菌効果のある薬用石鹸を使うのがおすすめです。
この場合も、こすったりせずに手のひらで優しく洗うようにしてください。
かゆみがひどい場合は、鎮静効果のある成分が入っている石鹸を使うのもいいでしょう。
あせもの改善に特化した薬用石鹸を使えば、普通に洗うよりも効率よくあせもを治せます。
通気性の良い素材を選ぶ
いくら汗をシャワーで流しても、通気性の悪い洋服を着ているとすぐに汗が溜まってしまいます。
あせもは汗が溜まることでできるので、汗をかいた状態が続かないようにすることが重要です。
通気性が良い素材であれば、汗をかいてもすぐに乾燥して溜まることはありません。
ですので、ナイロンなどの通気性が悪い素材ではなく、綿など通気性の良い素材の衣類を着るようにしましょう。
あせも部分はしっかり保湿ケアをする
あせもができている部分は、できるだけ乾いた状態にするという方も多いかもしれません。
ですが、あせもなど肌トラブルが起こっている肌はバリア機能が低下しています。
バリア機能が低下している上に、肌を乾燥させてしまうと、ちょっとの刺激でも炎症が悪化するため保湿ケアが必要です。
クリームは油分が多すぎるので負担になりますが、保湿成分の入ったローションや乳液でしっかり保湿ケアをしてバリア機能をサポートしましょう。
ただし、ローションでも乳液でも付けすぎると肌に負担をかけるので、肌のうるおい状態をチェックしながら少しずつ付けてください。
あせもを防ぐ予防法とは
子供は代謝が良いため汗をかきやすいですし、こまめに汗を拭き取ることもしないのであせもが出来るのはある程度しょうがないと言えるでしょう。
しかし、大人なのにあせもが出来やすいというのは、そういった環境を自分で作ってしまっている可能性もあります。
あせもは清潔にして汗の過剰分泌を抑えれば防ぐことができます。
ここでは、日常に取り入れられる予防法をご紹介するので、あせもを予防したい方はもちろん、すでにあせもができている方も実践してみてください。
汗をかいたらすぐに拭き取る
あせも予防でもっとも重要なのは、汗を詰まらせないことです。
そのためには、汗をかいたらこまめに拭き取るのがおすすめです。
お腹周りや胸の下などに汗をかいた場合は、トイレに入って拭き取るといいでしょう。
拭き取るには普通のウエットティッシュでもいいですが、汗拭きシートなど汗をきちんと拭き取れるものを使うと、より清潔な状態を保てます。
適切なエアコンの使用
最近は、省エネブームの影響もあってエアコンの使用を控えたり、除湿機能の使用も控えたりする方が増えています。
確かに、過度のエアコン使用は控えるべきですが、それでも暑かったりじめじめしたりする環境の中に長時間居るとあせもが出来やすくなります。
ですのであせもを予防するには、適切にエアコンを使う必要があります。
温度設定は下げすぎず、しかし汗をかかない程度に冷えるようにすること。
湿度が高く、じわじわと汗が出てくるという場合は、除湿機能を使って湿度を下げましょう。
近年の夏の気温は異常になることも多いので、無理をせず適切な温度でエアコンを使うようにしてください。
汗をかきやすい部分にはベビーパウダーを使う
汗をかいたら、すぐに拭き取るのが一番の予防法です。
しかし、仕事など環境によってはなかなか汗が拭けないということもあるかもしれません。
そういった場合は、汗をかきやすい部分にベビーパウダーをはたいておきましょう。
ベビーパウダーは余分な汗を吸収してさらさらの状態を保ってくれます。
特に、お腹周りや足の付け根など拭き取りが難しい部位は、ベビーパウダーをはたいておけば汗が溜まるのを防ぐのに効果的です。
お風呂やシャワーはぬるめにする
熱めのシャワーやお風呂に入ったりすると、体の汚れをすっきり落とせるイメージがあるかもしれません。
しかし、熱いお湯というのは肌にとっては刺激となるため、あせもが出来やすい環境を作ってしまいます。
また気温が高い季節に熱いお湯を使うと、湯上りに汗をかいてしまい、清潔にしたつもりでも汗で肌が汚れてしまいます。
特に湯上りは汗がたくさん出るので、そのせいで汗管が詰まりやすくなります。
あせもを作らないようには、ぬるめのお風呂やシャワーで肌を綺麗にするのが一番なのでお湯の温度にも気をつけてください。
あせもは違う皮膚疾患を引き起こす可能性がある
水晶様汗疹であれば、よほど汗をかき続けて不潔な状態にしない限りは自然に治ることが多いです。
また、かゆみが出る状態であっても、清潔にするように心がけていれば治ります。
しかし長期間あせもを放置しておくと、皮膚疾患を引き起こすことがあります。
特にかゆみが我慢できず掻いてしまっている場合は要注意です。
皮膚疾患になると、医療機関での治療が必要となるので、速やかに皮膚科を受診しなくてはいけません。
ここでは、あせもによって起こる可能性がある皮膚疾患をご紹介します。
エクリン汗孔炎
赤みやかゆみが起こっているあせもは、炎症によって黄色ブドウ球菌が発生しています。
この状態で、さらに掻きむしってしまうと、黄色ブドウ球菌は皮膚の深層部まで侵入していきます。
黄色ブドウ球菌は深部の皮膚組織の炎症を引き起こすため、しこりが出来るエクリン汗孔炎という皮膚疾患を発症します。
炎症が続くとしこりは大きくなり、あせもの隆起がどんどん盛り上がってくるので、抗生物質での治療が必要になります。
とびひ
隆起しているあせもの内部には、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が発生しています。
そのため、あせもをかきむしって皮膚が傷ついてしまうと、これらの細菌があせも以外の部分まで繁殖してしまうことがあります。
汗をかきづらい部位であっても、細菌が繁殖すると炎症が起こってかゆみが引き起こされます。
その部分を掻き続けると、やがて水ぶくれになり、水ぶくれが破れてしまうと細菌が他の人に感染するとびひという感染症が引き起こされます。
とびひは自分の肌にも他人の肌にも感染が広がるので、医療機関でしっかり治療を行わなくてはいけません。
あせもを治す4つの対処法
あせもは、ちょっと汗を放置したり、生活習慣が乱れたりすることでも発生します。
ここで正しい対策をしておかないと、跡が残ってブツブツざらざらの肌になってしまうことも少なくありません。
また、放っておいても治りそうなイメージがありますが、長期間放置しておくと悪化してしまうので、早めに対策を行うことが綺麗な肌を再生するポイントになります。
特に初期段階のあせもで対策をするのが早く治すポイントなので、初期症状をしっかりチェックしておくのがおすすめです。
早い段階で治しておけば、不衛生な印象になるほど悪化させずに済みますし、肌へのダメージも最小限に抑えられます。
あせもの原因は汗が溜まるというシンプルなものだけに予防もしやすいので、正しい対策と予防ですべすべの肌を維持していきましょう。