季節の変わり目の肌荒れの原因と4つの効果的な対策法とは
異常気象とは言われるものの、今でも日本では春夏秋冬があり、季節の変わり目は過ごしやすく快適です。
そんな穏やかな日常に陰を落とすのが、季節の変わり目に起こる肌荒れです。
冬が終わり温かな春の日差しを感じたり、夏の強い日差しが柔らかな秋の日差しに変われば、気持ちも体も健やかな状態になります。
それなのに、肌だけが健やかとはほど遠い状態になる、という方は少なくありません。
特に敏感肌や乾燥肌でない方でも、季節の変わり目には肌トラブルが起こりやすいと言われています。
厄介な肌荒れは、原因を知ることと対策を行うことが重要なのです。
そこで今回は、季節の変わり目の肌荒れについて解説していきますので、しっかり学んでおきましょう。
季節別!季節の変わり目の肌荒れの原因
季節の変わり目に肌荒れが起こるのは、揺らぎ肌が原因と言われていました。
揺らぎ肌というのは、湿度や気温などの変化によって一時的にお肌が敏感になる状態のことです。
もともと乾燥肌や敏感肌であれば、季節に関わらず外部の刺激によって肌荒れが起こります。
揺らぎ肌の場合は、普段は特に肌トラブルがないとしても、季節の変わり目になると急に肌が荒れやすくなります。
ですが、近年の研究において、季節の変わり目の肌トラブルはただ肌が敏感になるだけではないことが分かってきています。
季節ごとに肌への刺激や負担をかける要因が異なるので、まずは季節によって変わる肌荒れの原因を知っておきましょう。
冬から春にかけては寒暖差が原因
冬から春というのは、暖かい日と寒い日が交互に続きながら、ゆっくりと温かくなっていきます。
ただし、最近の傾向としては急激に暖かい日が続いたり、また冬に逆戻りしたような寒い日があったりします。
あまりにも寒暖差があると、肌のバリア機能がそれに付いていけず、機能が低下してしまうのです。
バリア機能は、外部の刺激から肌を守る働きをしています。
そのため寒暖差によって機能が低下すると、ちょっとした刺激にも反応してトラブルが起こるのです。
春は花粉にも要注意
冬の終わりに近づき、暖かい日が続くようになると気になり始めるのが花粉ですね。
花粉症の人はもちろん、肌が揺らいでいる状態の人も花粉には要注意です。
花粉が風に舞って肌につくと、敏感になっている状態では、それだけで強い刺激を与えてしまいます。
花粉症であれば、花粉がつかないように対策を行ったり、衣類や肌についた花粉もしっかり落とします。
しかし、花粉症じゃない方の場合は、花粉による刺激への対策も怠ってしまいがちになります。
よって、トラブルになりやすい場合があるおんで注意しましょう。
春から夏にかけては紫外線が原因
春のうららかな日差しが少しずつ強くなり始めると、紫外線量は一気に増加します。
紫外線というのは、思っている以上に大きな負担を肌に与えます。
肌は、どんなにスキンケアをしていても、肌細胞の機能は加齢とともにどうしても衰えてしまいます。
そのため、去年は多少紫外線を浴びても大丈夫だった、という方でもちょっと紫外線を浴びるだけでトラブルが起こることがあります。
また、オゾン層の破壊によって、地球に降り注ぐ紫外線は年々強くなっています。
つまり肌細胞の衰えと紫外線の強さという2つの要因で、春から夏にかけては肌荒れが起こりやすいのです。
夏から秋にかけては夏の疲れが肌に出る
夏から秋にかけての肌荒れは、乾燥が始まることも原因の1つですが、もっとも大きな要因は夏の疲れです。
夏は紫外線が強いので、それをカットするためにより強力な日焼け止めを塗る必要があります。
日焼け止めは必須アイテムですが、UVカット力が強ければ強いほど肌には負担をかけてしまいます。
さらに、紫外線を100%1日中カット出来るわけではないので、紫外線によるダメージも蓄積します。
夏というのは、日焼け止めと紫外線、さらに暑さなどあらゆる要因で肌を疲れさせるのです。
この疲れが出てくるのが夏の終わりから秋にかけてなので、この時期に肌トラブルが引き起こされます。
秋から冬にかけては乾燥が原因
秋から冬にかけての肌荒れは、乾燥が原因です。
秋になると乾燥対策を始める方も多いですが、冬の乾燥は思っている以上に肌の水分を奪い取ります。
指先を見れば分かりますが、少しハンドケアを怠るとすぐにひび割れやがさついてしまいますね。
これは、空気の乾燥によって肌から水分が奪われることで起こります。
もちろん顔はスキンケアをしていますし、メイクをしていればある程度水分の蒸発を防げます。
しかし、時間が経てばスキンケア効果が下がるため、メイクをしていても乾燥してしまいます。
これだけ強い乾燥が起こる冬の始まりに、今まで通りのスキンケアをしていては肌荒れが起こるのも当然と言えるでしょう。
季節の変わり目に効果的な4つの肌荒れ対策法
季節の変わりの肌荒れは、ただ揺らぎ肌を改善するスキンケアでは治りません。
前述したように、季節ごとに肌荒れを引き起こす原因が異なるため、揺らぎ肌に特化したスキンケアをしていても肌荒れは治らないのです。
もちろんまったく効果がないというわけではないのですが、もっと原因にフューチャーしたケアが必要です。
肌荒れの状態を放置すると、それが慢性化して肌質になってしまい、季節の変わり目の度に肌トラブルが起こりやすくなります。
そうなる前に、きちんと原因をカバーできる対策で、季節の変わり目にトラブルが起こるのをストップしましょう。
特に難しいケアは必要ないので、肌の状態を見ながらスキンケアや生活習慣に取り入れてみてください。
寒暖差に揺らがないバリアを形成
寒暖差に揺らがない肌を作るには、バリア機能を高めることが重要です。
肌のバリア機能というのは、皮脂と汗が混ざり合うことで作られる皮脂膜、そして角質層に存在するセラミドによって形成されています。
冬は皮脂も汗も分泌量が減りますし、乾燥によって肌細胞の機能も低下します。
そのままの状態で寒暖差の激しい季節の変わり目に入ると、肌荒れが起こるので、バリアをしっかり形成しましょう。
表皮の水分保持をするセラミドを補給
この時期、特に意識をしたいのがセラミドの補給です。
セラミドは肌の内部で合成されますが、肌機能が低下している状態では合成量も減少します。
セラミドというのは、角質細胞の間に存在して肌の水分を保持しています。
そのため、セラミドが不足するとバリア機能が正常に働きません。
最近の基礎化粧品には、セラミドを高配合しているローションや美容液があるので、この時期だけでも基礎化粧品をセラミド入りのものに変えましょう。
ちなみに、セラミドにはいろいろな種類がありますが、肌に親和性の高いものを選んでください。
血行を促進してバリア機能を高める
バリア機能の正常化に欠かせない皮脂や汗の分泌を促すには、血行を促進することが重要です。
顔のテカリやべたつきの原因となる皮脂や汗は、分泌されてもすぐに取ってしまうという方も多いでしょう。
ですが、皮脂も汗も正常な働きで分泌されている分は肌に必要なものです。
取りすぎてしまうと皮脂膜が作られないので、きちんと分泌させるためにも、肌機能を高めるためにも顔の血行促進が重要です。
蒸しタオルで顔を温めるのでもいいですし、マッサージでも構いません。
スキンケアの時に一手間加えることで、質の良い皮脂や汗が分泌されるので、血行促進のためのワンアクションを加えましょう。
紫外線のダメージに負けない肌を作る
紫外線対策は春からするのが鉄則です。
夏よりも紫外線量は少ないものの、肌へのダメージとなる量は降り注いでいます。
つまり、春から夏にかけてしっかり紫外線対策をするのが、肌荒れを防ぐポイントになります。
紫外線のダメージは日々蓄積するものですから、紫外線対策を怠るのはNG。
柔らかい日差しでも紫外線量は多いので、夏前から紫外線対策をしてダメージに負けない肌作りをしましょう。
紫外線対策は日焼け止めクリームが基本
紫外線対策にはいろいろな方法がありますが、基本となるのは日焼け止めクリームです。
日焼け止めクリームはSPF値が高いものほど油分が多いので、余計に肌荒れがひどくなりそうなイメージがあるかもしれません。
しかし、日焼け止めの油分よりも紫外線のダメージの方が強力ですし、日焼け止めアイテムの中で一番紫外線をカットするのは日焼け止めクリームです。
ですので、少しでも日差しがあったら必ず日焼け止めを使いましょう。
べたつきが苦手という方は、ジェルタイプのようにべたつかないものを使うのがおすすめです。
ウォータープルーフタイプの日焼け止めクリームはしっかりオフすること
日焼け止めクリームは水に濡れると落ちてしまうので、最近はウォータープルーフタイプが主流になっています。
ウォータープルーフタイプであっても、こまめな塗り直しは必要です。
ですが普通のものよりは効果の持続性があるので、紫外線対策としてはもっとも有効なアイテムです。
ただし、ウォータープルーフタイプはきちんと落としきらないと、肌に残ってしまい肌トラブルを引き起こします。
もともと肌への負担も大きいので、ウォータープルーフタイプはしっかりオフしてください。
専用のクレンジングがある場合は必ず使うこと、ない場合でもダブル洗顔で完全に落としきることが、ダメージに負けない肌を作るポイントです。
夏の疲れを回復させる対策法
秋になって日差しが弱まると、夏よりは紫外線対策も簡単になるので肌への負担が減ります。
その代わり起こるのが夏の疲れによる肌荒れです。
夏の間に、紫外線や日焼け止めなどで大きな負担をかけられた肌は、秋口になると一気に疲労が噴出します。
これが肌荒れの原因になっているので、しっかり回復させることが対策になります。
肌の疲れは内側から回復をサポート
肌の疲れに対しては、内側から栄養をたっぷり送って快復力をサポートするのがベストです。
もちろん外側からスキンケアで栄養補給をすることも大切です。
ですが、スキンケアでは角質層までしか美容成分が浸透しないので、肌の基底層で作られる新しい肌細胞のサポートは出来ません。
健康な肌は、新陳代謝によって新しい肌細胞が生成され、それが表皮の角質層になることで作られます。
ですので、野菜や果物、サプリメントなどで美肌成分をたっぷり摂って新陳代謝を促すのが、肌の疲れを取る一番の方法になります。
徹底保湿で乾燥に対抗する
乾燥がひどくなる秋から冬にかけては、徹底保湿で対抗しましょう。
この時期は、乾燥による肌荒れがひどくなるので、いつもと同じケアでは保湿不足になります。
それでも乳液やクリームはベタつくから付けないという方もいるようです。
しかし、保湿ケアの仕上げに油分は必須です。
メイク前だと化粧崩れが気になると言う場合は、保湿タイムを作って乾燥に負けない肌を作りましょう。
寝る前にはやり過ぎぐらいの保湿をすること
1日の内でもっとも乾燥に気を付けたいのが就寝中です。
日中は、ある程度メイクで乾燥を防げますが、スキンケアしかしていない睡眠中の肌は、空気の乾燥によって水分が奪われます。
この乾燥が肌全体の機能を低下させるので、寝る前にはしっかり保湿してください。
保湿のポイントは、顔がテカテカになるぐらい乳液や保湿クリームをつけることです。
秋から冬にかけての乾燥に勝つには、やり過ぎというぐらい塗らなくては対抗出来ません。
肌質に合わせた乳液やクリームであれば、付けすぎても肌に負担をかけないので、寝る前には大胆に保湿ケアをしてください。
意識して水分を摂ることも重要
乾燥対策で、保湿ケアと同時に心がけたいのが水分補給です。
顔の水分というのは、体に存在する水分で構成されていますから、体が水分不足だと肌も水分が不足します。
秋から冬は汗の分泌量が減るので、春や夏と比べると水分の摂取量が大幅に減少します。
この状態では、水分保持機能が働いていても乾燥してしまうので、意識してたっぷり水分を摂ってください。
季節の変わり目の肌荒れ対策法まとめ
肌のコンディションは、メイクの仕上がり以上にメンタルに影響を及ぼします。
毎日きちんとスキンケアをしているのに、なぜか肌の調子が悪い、毛穴が目立ったり吹き出物が出来たりするというのは季節が関係しています。
肌はちょっとした湿度や気温の変化に反応するので、季節の変わり目には肌が揺らぎやすくなります。
揺らぎで肌荒れが起こるかどうかは、毎日の生活習慣やスキンケアによって作られる肌の状態で決まります。
健康であれば揺らいでも肌は荒れませんし、不健康であればちょっとした揺らぎで肌荒れが起こります。
つまり、毎日の生活の中でどれだけ健康な肌を作れるかで、季節の変わり目の肌の状態が変わるのです。
ですので生活習慣やスキンケアを見直せば、季節の変わり目でも揺らがない肌を作れるので、今日から少しずつでも改善していきましょう。