肌のかゆみの原因とは!かゆみを抑える改善方法とは
肌のかゆみが全身になると辛いですよね。
乾燥肌などでかゆい場合、寝ている時も体のあちこちがかゆくなり寝つきも悪くなってしまいます。
かきむしってしまうと肌を傷つけて跡が残ってしまう事もあるので、できるだけ早くかゆみを改善したいものです。
そこで、肌のかゆみの原因やかゆみを抑える改善方法についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
肌は何でかゆくなるの?
かゆみを感じるのは、「ヒスタミン」が影響しています。
このヒスタミンは、免疫などの命令を伝達する物質の1つで、真皮にある肥満細胞(マストセル)から放出されます。
肌に刺激が加わると、ヒスタミンが神経を刺激し脳に伝わりかゆみを感じるようになります。
肌がかゆい場合はついかいてしまい、その時は一時的にかゆみを抑えた様な気がしませんか?
しかし、肌をかいてしまうと、後から余計にかゆくなって癖になる方もいます。
実は、かゆみはかく事で治るのではなく、逆に余計にかゆくなってしまうのです。
肌をかくと、皮膚を刺激してしまいさらに多くのヒスタミンが放出されて、よりかゆみが増してきます。
気がつくと肌を傷めてしまい、炎症を起こしたり傷跡が残るなどの悪循環を招いてしまうので、肌をかかずに改善する事が大切になります。
そこで、まずはかゆみの原因と種類について解説します。
肌のかゆみの原因と種類について
虫刺されや、かぶれ、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、薬を塗って治すことができます。
しかし、他の原因でかゆみがある場合は、肌質や体質改善、生活環境や生活習慣の改善が必要となる場合があります。
乾燥によるかゆみが原因
冬の乾燥や乾燥肌が原因となる皮膚の病気でかゆみを感じる事があります。
よく高齢者の方に多い「皮脂欠乏症湿疹」は、乾燥と関わりの深いかゆみの原因で、気温が下がる秋から冬になると症状が悪化する皮膚の病気です。
中には、夏場でも除湿が効いた室内での生活が多いと、年間を通して起こる方もいます。
何らかの原因で肌のバリア成分が崩れ乾燥肌になると、角質層にすき間ができて水分が蒸発しやすくなります。
また、外部の刺激や細菌などの微生物も入りやすくなり、ヒスタミンが放出されやすくなってしまうのです。
肌の刺激になるものは人によって様々ですが、日常生活の中で身の回りにあるものが多く、髪の毛、化粧品、洋服の繊維、花粉などにも刺激を受けてしまいます。
また、乾燥肌になると本来は弱酸性に保たれている皮膚のpHがアルカリ性に傾いてしまう事もあります。
その結果、表皮常在菌のバランスが崩れ、細菌が繁殖しやすくなる事も刺激になりかゆみの原因となるのです。
乾燥肌になってバリア機能が低下すると、本来は表皮の奥の基礎層にあるかゆみを感じる神経繊維が、表皮の角質層に伸びてくるので刺激に反応しやすくなります。
そうなると、ヒスタミンがより多く放出されてかゆみを感じやすくなってしまうのです。
アレルギー性の皮膚の病気が原因
アトピー性皮膚炎によるかゆみやアレルギーによるかゆみも肌のかゆみの原因です。
アトピー性皮膚炎はアトピー素因という遺伝的な要素があります。
また、アレルギー性のかゆみだと特定の刺激物や食物にも反応してかゆみを感じてしまうのでなかなか完治することが困難です。
どちらも人によって様々ですが、ダニやハウスダスト、卵や海老といったアレルゲンとなる食べ物、肌の乾燥や汗などが引き金となって起こります。
じんましんが原因のかゆみ
寒さや暑さ、極度のストレスや薬により、突然ヒスタミンが放出されて紅斑(こうはん)や膨疹(ぼうしん)ができるじんましんが原因のかゆみです。
じんましん、アレルギー性の皮膚の病気、アトピー性皮膚炎は、人によって引き金となる刺激物も異なります。
特にアレルギーは場合によって、「アナフィラキシー・ショック」を起こし血圧の低下や意識の喪失など生命にも関わることもあるので、医療機関での診察や治療が必要となります。
肌のかゆみを抑える改善方法とは
アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎によるかゆみは医療機関での治療が必要ですが、乾燥肌によるかゆみの改善は、ある程度ならセルフケアや生活習慣の改善で治ることもあります。
では、なぜ乾燥肌になるのか、その原因と改善方法を解説していきます。
乾燥肌になる原因とは
乾燥肌になる原因は、「内部的な原因」と「外部的な原因」があり、それらが絡みあって乾燥肌になります。
内部的な原因
- 加齢による肌質の変化
- 女性ホルモンのバランスの乱れや減少
- 食生活・睡眠不足・運動不足などの生活習慣の乱れ
- 皮膚病などの肌の病気
- 間違ったクレンジングや洗顔
- 間違ったスキンケアや化粧品の使い方など
外部的な原因
- 紫外線
- 空気の乾燥
- 温度や湿度の急激な変化
- 大気汚染
- 花粉などのアレルギー源など
上記の原因などにより、表皮の皮脂や皮脂膜・角層の細胞内のNMF(天然保湿因子)・角層細胞間脂質(セラミドなどの脂質)が減少して、肌のバリア機能が低下することで乾燥肌の原因となります。
乾燥肌によるかゆみの改善方法
肌の保湿を行う
乾燥肌によるかゆみは改善は、肌のバリア機能を正常化して自ら潤いのある肌に改善する必要があります。
水分を蒸発しやすい肌質になっているため、乾燥肌の改善には保湿が最も大切です。
顔のスキンケアでは、保湿クリームや保湿力の高い基礎化粧品などで補うことが出来ます。
全身には、高い保湿力のある刺激の少ない保湿クリームや化粧水でもカバーするとよいでしょう。
下記は肌の保湿におすすめの成分です。
基礎化粧品を選ぶ際のポイントとなりますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
水分を吸着する成分 | 低刺激成分のグリセリンやアミノ酸、天然保湿因子成分(NMF)の1つである尿素は水分を吸着する成分です。 |
水分を抱え込む成分 | プロテグリカン・ヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンなどが水分を抱え込む成分 |
水分を挟み込む成分 | セラミドなどが水分を挟み込む成分です。 |
水分の蒸発を防ぐ成分 | シアバター・スクワラン・アルガンオイル・椿オイル・オリーブオイルなどが水分の蒸発を防ぐ成分です。 油性成分の含まれる保湿クリームや美容オイルは体の乾燥にも効果があるので、全身のかゆい箇所に使用すると効果を発揮します。 |
生活習慣を改善する
乾燥肌を解消するには、日頃からの生活習慣の改善も大切です。
まずは、乾燥を防ぐために部屋に加湿器を置く、毎日充分な水分補給を行うなど日常生活で簡単に取り入れる事ができるケアを積極的に実践しましょう。
十分な睡眠をとる
睡眠不足は、肌のターンオーバーを乱してしまう大きな原因となります。
充分な睡眠を取ることや、ビタミン類をしっかり摂る食生活の見直しなどを心がけ、毎日質の高い睡眠をとるようにしましょう。
女性ホルモンのバランスを整える
乾燥肌の原因の1つに「女性ホルモンのバランスの乱れや減少」がありますが、大豆イソフラボンという成分が有効です。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンのバランスを整える作用があります。
豆腐、納豆、大豆飲料、みそ、きな粉、油揚げなどに大豆イソフラボンは含まれている成分です。
毎日の食事に積極的に取り入れるようにしましょう。
あとは、ストレスためないことが大切です。
定期的な運動や趣味などで自分に合ったストレス発散方法を見つけて溜め込まないようにしましょう。
肌のかゆみの原因についてのまとめ
肌のかゆみは、アトピー性皮膚炎やアレルギーなど治療が必要な場合もありますが、乾燥肌のように生活習慣を見直しやセルフケアによって改善されるケースもあります。
- 肌の保湿
- 定期的な運動
- ストレス発散
- 食生活の見直し
- 十分な睡眠
など、どれも簡単にできるものばかりなので、まずは実行する事が大切です。
肌のかゆみは痛みと同じように辛いものです。
ぜひとも肌のかゆみの改善方法を参考にしていただき、1日でも早く解消してください。