日焼け止めのSPFとPAの意味と正しい日焼け止めの選び方
春先から夏にかけて、日焼け止めなどで紫外線対策を行う人が増えていきますね。
そんな日焼け止めを選ぶ際の基準となるのが、「SPF」と「PA」です。
何となく効果が優れていそうだからと数値の高いものを選んでいるという人も多いのではないでしょうか?
しかし数値が高いというだけで日焼け止めを選ぶのは注意が必要です。
実は日焼け止め効果を最大限生かすには、シチュエーションに応じてどの程度の強さが良いのか考慮して選ぶ必要があります。
そこで今回は、日焼け止めのSPFとPAの意味や正しい日焼け止めの選び方をご紹介します。
「SPFやPAってどういう意味?」「肌への負担はないの?」と疑問に思っている人は、この記事を参考にしていただき日焼け止めを選んでみてくださいね。
日焼け止めを上手く活用して、女性の永遠の憧れである白くて美しい肌を手に入れましょう。
目次
日焼け止めのSPFとPAの意味とは
日焼け止めで「SPF」や「PA」はよく見かけますが、それぞれの違いをきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。
「SPF」や「PA」は、日焼け止めの紫外線防止効果を示す指標になります。
ここでは、「SPF」と「PA」の意味を解説しますので、正しく理解し日焼け止め選びに役立てましょう。
SPFについて
Sun Protection Factor(紫外線防御指数)の略であるSPFは、主にUV-Bを防ぐ効果があります。
ちなみにUV-Bは、短時間で肌に赤みや炎症を起こさせ、シミをつくりやすくする紫外線のことです。
SPFは「1~50」などと数字で効果を表す単位をなっています。
この数字が大きければ大きいほど効果が高くなり、「紫外線を浴びてから肌が赤くなるまでどれぐらい長い時間防止できるか」という目安になります。
人によって個人差はありますが、紫外線を浴びてから肌が赤くなるまでだいたい15分~20分と言われています。
例えばSPF20の場合は、15~20分×20倍の時間を遅らせることができるということになります。
SPFが50だからといって50時間効くという意味ではないので注意してください。
ここで気付かれた方もいらっしゃると思いますが、日焼け止めを塗ったからといって完全に紫外線を防げているというわけではありません。
よって、SPFは「どのくらいの時間の紫外線をカットできるのか」という単位ということをしっかりと覚えておきましょう。
PAについて
Protection Grade Of UV-Aの略であるPAは、UV-Aから肌を守ることのできる強さを表しています。
ちなみにUV-Aとは、肌を一時的に黒くしたり、長時間かけて肌のハリや弾力を失わせる紫外線のことです。
シミやたるみなど肌の老化を引き起こす原因になるUV-Aの影響は、UV-Bより深刻と言えるでしょう。
UV-Aを防ぐ効果を表す目安のなるPAは、4段階の「+」マークで表示されています。
「+」は色素沈着を起こしてしまう時間を2~4倍に伸ばすという意味があります。
よって、「+」の数が増えるにつれUV-Aに対する防御効果が高いことを表しています。
- PA+ ⇒ 効果がある
- PA++ ⇒ 効果がかなり高い
- PA+++ ⇒ 効果が非常に高い
- PA++++ ⇒ 効果が極めて高い
UV-Aで特に注意していただきたいことは、春や夏以外でもそこそこ降り注いでいるということです。
UV-Bは10月~2月にガクっと減るのに対し、UV-Aは1年を通して安定して降り注いでいます。
アンチエイジングを気にしている人は、冬でも気を抜かずしっかり日焼け止めを塗るようにしましょう。
シチュエーション別の正しい日焼け止めの選び方
日焼け止めを選ぶ際は、どうしてもSPAもPAも値の高いものを選んでしまいがちです。
しかし、どちらも値が高くなればなるほど肌への負担が大きくなってしまいます。
日焼け止めは、シチュエーションに応じて使いわけるようにしましょう。
- スポーツやアウトドアなどで長時間日光に当たるとき:SPF50+ / PA++++
- 軽いスポーツやレジャーなどを楽しみたいとき:SPF30 / PA+++
- 近所への買い物や散歩などの日常生活:SPF10~20 / PA++
また、日焼けをすると肌が赤くなりやすい人はSPFを重視したり、家の中やくもりでも紫外線対策をしたい人はPAを重視するなど、自分の肌質や目的に合わせた日焼け止めを選ぶことも大切です。
タイプ別の正しい日焼け止めの選び方
今は様々なタイプの日焼け止めが発売されています。
よって、それぞれの特徴を正しく知った上で、日焼け止めを選ぶことが大切となります。
クリームタイプ
昔からあるのが、このクリームタイプです。
保湿力や防水性が高く、化粧下地として使えるものも多いです。
落ちにくい特徴があるため、使ったあとはクレンジングなどでしっかり落とし、洗顔後のスキンケアできちんと保湿しましょう。
ジェルタイプ
透明で伸びがよく、塗った後の肌がサラッと心地良いのがジェルタイプの特徴です。
日焼け止めのベタつきが気になる人や全身に使いたい人にオススメです。
ローションタイプ
化粧水のような使い心地で肌に優しいローションタイプは、敏感肌の人にオススメです。
スプレータイプ
シュッと吹きかけるだけで簡単に塗布できるスプレータイプは、液体では塗りにくい髪や頭皮、背中などに使うのに便利です。
汗や水に弱く持続力も弱いものが多いので、こまめに塗り直すことが必要です。
シートタイプ
持ち歩きに便利なシートタイプは、お出かけ時でも気軽にさっと塗り直すことができます。
パウダータイプ
パウダータイプは、ぽんぽんと乗せるだけなので肌に優しく敏感肌の人にもオススメです。
メイク直しとして使えるのも女性にとって嬉しいポイントでしょう。
日焼け止めの注意点とは
日焼け止めは、「紫外線吸収剤」や「紫外線散乱剤」が配合されています。
紫外線吸収剤は高いSPFとPA値の日焼け止めに使われることが多く、紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変えることで、肌への紫外線ダメージを防ぐ効果を持っています。
肌馴染みがよくサラッとした使い心地ですが、人によってはアレルギー反応や炎症を起こしてしまうことがあります。
一方の紫外線散乱剤は、紫外線を肌表面で反射・散乱させて紫外線ダメージを防ぐ効果を持っています。
肌に大きな負担をかけずに紫外線から肌を守ることができますが、紫外線散乱剤だけで高いSPFとPA値を出そうとすると使用感がドロっとして肌なじみが悪くなってしまいます。
最近は高いSPFとPA値の日焼け止めでも「紫外吸収剤不使用」「ノンケミカル」というものも出回っていますし、紫外線吸収剤をコーティングして肌に負担を与えにくくしている商品もあります。
店頭で購入する際は、表示をよく確認したり店員さんに聞いてみると良いでしょう。
さらに使用前には、自分の肌に合うかどうかパッチテストすることをオススメします。
日焼け止めについてのまとめ
日焼け止めのSPFとPAの意味や正しい選び方をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
たとえば、一度メイクした上に日焼け止めを塗り直すとファンデーションなどと混ざり合ってドロドロになってしまいます。
しかし、パウダータイプの日焼け止めを重ね塗りすると化粧直しと紫外線対策が同時に叶いますよね。
このように、SPFやPAなどの日焼け止めの特性やシチュエーション、商品タイプなどをよく理解した上で上手に使い分けましょう。
今や紫外線対策は世界共通の課題となっています。
春や夏に限らず1年を通して日焼け止めを使うことは、肌の老化を進行させないために必要不可欠です。
今日は日焼け止めを塗りましたか?
それが10年後のあなたの肌を作ると言っても過言ではないのです。
ここで紹介した日焼け止めの正しい選び方を実践していただき、冬でも曇りの日でも紫外線から肌を守り白くて美しい肌を手に入れてください。