ハイドロキノンの副作用とは!シミに効果的な理由やデメリット
シミでお困りではありませんか?
シミがあるというだけで老けて見られてしまいますし、濃くなってくると化粧でカバーするのも大変ですよね。
シミのない透明感のあるお肌はそれだけで美しく若く見せてくれるため、「なんとかしてお肌を白くしたい!」という人は多いでしょう。
そこで注目されているのが、シミの漂白剤とも呼ばれるほど美白効果の高いハイドロキノンです。
その効果は、普通の美白成分と比べると10~100倍もあると言われています。
しかし効果が高い分、刺激が強そうという心配も出てきますよね。
そこで今回はハイドロキノンの副作用について解説します。
「お肌への刺激や副作用は大丈夫なの?」
「正しいハイドロキノンの使い方は?」
「市販と皮膚科どっちがいいの?」
などの疑問にお答えしながら、シミに効果的な使い方、デメリットなどを解説しますので、是非ともシミ改善に役立ててください。
目次
ハイドロキノンとは?
シミに効果があるとして有名なハイドロキノンですが、具体的にどのような成分なのかご存知でしょうか。
まずはハイドロキノンについて知るところから始めましょう。
「ハイドロキノン=シミの漂白剤」と聞くと、シミ消し効果が高すぎて使うとお肌への負担が大きいのでは?と感じてしまいますよね。
しかしハイドロキノンは、もともとコーヒーや紅茶、麦芽、イチゴ類などに含まれる天然成分なのです。
写真の現像などにも使用されており、写真の現像を行なっていた作業員のお肌が白くなったことから、美白作用があることが分かったのです。
海外(特にアメリカ)では40年以上も前から美白化粧品に使用されていましたが、日本では管理の難しさからクリニックなどの医療機関でのみ使用が許されていました。
しかし、2001年の薬事法規制緩和で化粧品へのハイドロキノンの使用が可能になったことで、ようやく私たちの身近なものへと変わったのです。
ハイドロキノンの最大の特徴は、「既にできてしまったシミ」+「これからできるシミ」に対して効果を発揮するということです。
美白有効成分として知られる成分(ビタミンC・アルブチン・コウジ酸など)と比べても、その美白効果は10~100倍とされています。
ハイドロキノンの効果
- メラニンを生成するメラノサイトそのものを減少させる
- 黒色メラニンを生成するチロシナーゼの働きを阻害する
- 酸化してしまった黒色メラニンを元に戻す作用がありメラニンの色を薄くするなど
ハイドロキノンが効果を発揮するシミの種類とは
ハイドロキノンはシミに効果的ですが、どの種類のシミでも効くのかというと実はそうではありません。
効果が期待できるのは皮膚の浅い部分にできたシミだけなのです。
脂漏性角化症や太田母斑など、お肌の奥深くにできてしまったシミにはあまり効果が期待できません。
効果が期待できるシミの種類
老人性色素斑 | 長年浴び続けた紫外線ダメージが蓄積し、シミとなって現れたもの。 |
炎症性色素沈着 | ニキビやアトピーなど炎症を起こした後にできるシミ。 |
雀卵斑(そばかす) | 遺伝的な要因が大きく関わっているシミで、年齢や紫外線の影響で濃くなる。 |
肝班 | 頬の左右対称に広がってできるシミで、ホルモンバランスや体質などが大きく関わってできる。 |
ハイドロキノンの効果が出るまでの期間
ハイドロキノンはシミに対して効果が高いといっても、だいたいどれくらいの期間で効果が表れるのでしょうか。
できてしまったシミやシミになる前のメラニンを排出するには、お肌のターンオーバーが必要です。
よって、ハイドロキノンを使いはじめてから効果が出るまでの期間は、早くてもターンオーバーの周期である28日くらいとなります。
ただし、シミの濃さやハイドロキノンの濃度、年齢などによっても変わってくるため、個人差があることを覚えておいてください。
ハイドロキノンの副作用とは
ハイドロキノンに限らず、効果が強いものは副作用があるものです。
ハイドロキノンの副作用についてまとめたので、必ず確認してから使用するようにしてください。
赤みやかぶれが出る
比較的早い段階でハイドロキノンをつけた部分のお肌が炎症を起こし、赤みやかぶれが出る場合があります。
原因は、「ハイドロキノンの含有量が多すぎる」「肌に合わない」「体質的に合わない」などが考えられます。
症状が出た時は、皮膚科で相談してみると良いでしょう。
しみる
ハイドロキノンは、ヒリヒリ、ピリピリという感覚でお肌にしみることがあります。
ハイドロキノンは分子の構造がとても不安定な状態で、酸化するとベンゾキノンという成分をつくります。
それが強い刺激になってしまうのです。
なおこれはハイドロキノンを含むクリームや美容液などの化粧品の種類によって、刺激の有無や程度は異なります。
まだらに白くなる
含有量の多いハイドロキノンを長く使い続けていると、白斑(はくはん)と呼ばれる副作用が現れる場合があります。
白斑はお肌がまだらに白くなってしまうことです。
一度現れてしまうと改善するのがかなり難しいと言われているため、含有量の多いハイドロキノンを長く使い続けるのは注意が必要です。
ハイドロキノンの含有量が5%以下なら、白斑になる可能性はかなり低くなります。
副作用を回避するハイドロキノンの使い方
ハイドロキノンはシミに効果が高い反面、刺激が強く酸化しやすい不安定な成分でできているため、使用方法にはちょっとしたコツがあります。
ハイドロキノンの正しい使い方をチェックし、効果的にシミを改善していきましょう。
使用前はパッチテストをする
ハイドロキノンを使用する際は、使う前にパッチテストをしましょう。
なお生理中はホルモンバランスの影響でお肌の変化が大きくなりパッチテストの判断が難しくなるため、生理が終わった日から1週間は期間をあけて行いましょう。
パッチテストのやり方
- 入浴後のお肌が清潔な状態で、ハイドロキノンを二の腕の内側に少し塗ります。
- 24時間後に様子をみてください。
- 2日目に異常がなければ、再度二の腕の内側に塗ります。
- さらに24時間後に観察し、テスト部分に赤みなどの異常がなければハイドロキノンを使用してもOKです。
ハイドロキノンの塗り方
ハイドロキノンは洗顔後のお肌が清潔な状態で塗りましょう。
その際の注意点は、シミの部分にだけ塗るということです。
シミ以外の部分に塗ってしまうと、炎症を引き起こしてしまう可能性があるからです。
また目の周りなど皮膚のデリケートな部分には塗らないようにしましょう。
ハイドロキノンを使用する時間
ハイドロキノンを塗る時間は、就寝前がベストです。
ハイドロキノンは、日光に当たると色素沈着を引き起こしてシミが濃くなってしまうことがあるのです。
日中に塗った際は、必ず日焼け止めを塗ってください。
さらに日焼け止めの効果は3~4時間で切れてしまうため、なるべくこまめに塗り直すようにしましょう。
ハイドロキノンは市販と皮膚科どちらが効果的か
ハイドロキノンを手に入れる方法は、「市販で買う」「皮膚科で処方してもらう」のどちらかになります。
ハイドロキノンは、以前まで医薬品扱いだったために市販はされていませんでしたが、2001年から化粧品にも配合できるようになり、市販でも手軽に手に入るようになりました。
では市販のものと皮膚科のもの、どちらの方が効果的なのか、見ていきましょう。
市販のハイドロキノン
市販と皮膚科の違いは、配合されているハイドロキノンの量です。
市販の場合、ハイドロキノンの配合量は1~4%までと決められています。
ハイドロキノンの配合量は多ければ多いほどシミ消し効果も高くなりますが、効果が高すぎると部分的に白くなり過ぎるなどといった副作用が出る場合があります。
市販のハイドロキノンは、ハイドロキノン以外に保湿成分や美容成分などが配合されているため、その相乗効果によるシミ消し効果も期待できます。
どちらかというとスキンケアに近いものが多いため、ハイドロキノンを初めて使う人や敏感肌の人はハイドロキノンの配合量が少ない市販のものがオススメです。
市販のハイドロキノンはドラッグストアや通販で購入でき、金額の相場は10~20g程度で6000~8000円前後となっています。
配合量をチェックし、他にどんな成分が入っているのかなどを確認した上で、自分に合ったハイドロキノンを選びましょう。
皮膚科で処方してもらうハイドロキノン
皮膚科や美容皮膚科などで処方されるものは、もともとシミを消すための薬なのでハイドロキノンが5%以上含まれており、高い効果が期待できます。
高い効果を実感したい人に向いていますが、効果が高い分、副作用の可能性もあります。
金額の相場は、5g程度で2500円前後です。
ただし皮膚科によっては倍以上も金額の差がありますし、診察料や初診料などがあり、トータルで見ると市販のものと変わらない場合も少なくありません。
事前にどこの皮膚科が安いのか、ハイドロキノンクリームにどんな成分が含まれているのかなどを比較してみると良いでしょう。
ハイドロキノンの注意点
ハイドロキノンを実際に使用する上で、どのようなことに気をつければ良いのかをチェックしていきましょう。
使い方次第でお肌にとって逆効果になる場合もあるので注意してください。
顔全体に塗らない
高いシミ消し効果があるハイドロキノンですが、その分お肌への刺激が強いのも特徴です。
刺激が強いということは、ヒリヒリや赤みが出るなどの肌トラブルにつながるということです。
シミがある場所だけピンポイントで使い、顔全体には塗らないことをオススメします。
朝は使わない
ハイドロキノンを塗った後に紫外線が当たるとシミが濃くなる可能性があると言われているため、基本的に夜のスキンケアに使用するようにしましょう。
さらにハイドロキノンの使用期間中は、紫外線の刺激を受けやすい状態となっているため、紫外線対策をしっかりと行いましょう。
また外出前にハイドロキノンを塗った場合は必ず日焼け止めを塗り、できれば帽子や日傘などで紫外線をカットしてください。
洗顔→化粧水→乳液の後に使う
ハイドロキノンは、クレンジング&洗顔でお肌を清潔にした後、化粧水や乳液でお肌を整えてから使うようにしましょう。
洗顔後にいきなりつけるのは、刺激が強く効果が出すぎて部分的に白くなってしまうことがあるため、オススメできません。
パッチテストを必ず行う
ハイドロキノンは刺激が強くお肌に合わない人もいるため、必ずパッチテストを行なってから使用するようにしてください。
皮膚が弱めの腕の内側などでパッチテストをしてみて、異常がない場合は顔に塗っても大丈夫だと考えられます。
1ヶ月以内に使い切る
ハイドロキノンは酸化しやすい成なので、封を切ったらできるだけ早く使い切るようにしましょう。
使用期限の目安は、1ヶ月以内です。
それ以上経過したハイドロキノンを使うと、お肌に悪影響を与える可能性があるため注意しましょう。
皮膚科処方のハイドロキノンの使用は3ヶ月までにする
市販のハイドロキノンは、配合量が少ないので継続使用しても大丈夫な場合が多いですが、皮膚科処方のハイドロキノンは、効果が高く強い作用があるため、3ヶ月以上は使わないようにしてください。
継続して使用した場合は、副作用が出てしまう可能性があります。
3ヶ月使ったら、一度お肌をお休みさせることをオススメします。
冷暗所に保管する
ハイドロキノンは非常に不安定な成分で、酸化しやすい特徴を持っています。
取扱いが大変なことから、以前は医療機関でしか使用できなかったほどです。
特に気をつけたいのは、しっかりと蓋を閉めて冷暗所や冷蔵庫に保管することです。
説明書に従って、正しく扱いましょう。
ハイドロキノンの副作用についてのまとめ
ハイドロキノンの副作用やシミに効果的な理由、正しい使用方法などについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ハイドロキノンは皮膚科でシミ治療として長く使用されている通り、シミに対して高い効果を発揮します。
しかし副作用としてヒリヒリとしみたり炎症を引き起こしたりしますし、使い方を間違えるとシミを濃くしてしまうことがあります。
またハイドロキノンによるトラブルは濃度の高さに比例して多くなるため、どのハイドロキノンを使うのかも重要です。
初めてハイドロキノンを使用するという人やお肌へのダメージが気になるという人は、市販されている濃度の低いものから試してみてはいかがでしょうか。
用法用量を正しく守り、取り扱いにも注意する必要があるハイドロキノンですが、上手に使えばシミのない真っ白な素肌になるのも夢ではありません。
ハイドロキノンの効果でシミを改善し、美白美人を目指しましょう。