基礎化粧品の選び方と2つの注意点とは!種類や役割を解説
大人の女性であれば、当たり前のように行っているスキンケアは健やかな肌をキープするための基本です。
ただ、あまりにも当たり前になりすぎていて、基礎化粧品を自分流の判断で選んでしまっている方は少なくないようです。
最初は自分の肌質に合わせて選んでいたのに、いつの間にか美容サイトの口コミ評価やSNSで話題になっているというのを基準に選んでいる方が増えています。
もちろん高評価で話題になっているものは、新しいアイテムとして試す価値はあるでしょう。
しかし、いくら他の人が絶賛していても自分の肌質に合うとは限りません。
基礎化粧品はスキンケアの効果を左右する大事なアイテムですから、周りに流されるのではなく、それぞれの役割をきちんと把握して肌に合ったものを選ぶことが美肌になるポイントです。
そこで今回は、正しい基礎化粧品の選び方をご紹介します。
自分に適したアイテムを使っているか再確認してみましょう。
目次
基礎化粧品とは?
基礎化粧品と一口に言っても、人によって使用しているアイテムは異なります。
一昔前と違って、今はいろいろなアイテムが増えているので、どれが基礎化粧品なのか分からないと言う方もいるかもしれません。
基礎化粧品はよく耳にするワードですが、残念ながら「これが基礎化粧品」という定義はありません。
そのため、何を揃えればいいのかという時点から混乱してしまうこともあるでしょう。
まずは基礎化粧品とはどのようなものなのか、基本的な知識を身につけておくと、選ぶ時の判断に役立ちます。
基礎化粧品の種類
基礎化粧品は、クレンジングと洗顔料、ローション、美容液、乳液、クリームの6種類を指すのが一般的です。
最近は導入美容液と言って、ローションを使う前に使用するアイテムもありますが、これは使う順番が違うだけで美容液の種類に入ります。
他にも、角質ケア用の拭き取りローションや夜用クリームなど名前が異なる商品があるので分かりづらいかもしれません。
しかしどのアイテムも、ローションや美容液などの役割にプラスαの効果や用途があるだけなので、大きなくくりで言うと同じ部類になります。
ちなみに、日焼け止めは化粧下地として使えるものやクリームと併用できるものなど用途幅が広いので、商品によってはメイクアップ化粧品に分類されます。
基礎化粧品の役割
基礎化粧品の役割は、肌の健やかな状態を維持したり、メイク前の肌の状態を整えるということです。
しかし、アイテムごとに肌へのアプローチ方法は違うの役割も違います。
ですのでアイテムごとの役割をきちんと知っておかないと、トータル的な効果が変わってくるので注意しましょう。
ただし中には、乾燥などのトラブル症状を緩和、改善する目的に特化して作られている基礎化粧品もあります。
こういった目的のものは、同じ基礎化粧品であっても配合成分によって医薬部外品に分類されることがあります。
医薬部外品の場合は、症状の改善に特化した働きを持っているので、一般的な基礎化粧品とは役割が異なります。
ここでは、一般的に使われる基礎化粧品それぞれのアイテムの役割をご紹介します。
クレンジング
クレンジングは、メイクアップ化粧品に含まれる油分を落とす役割を持っています。
メイクアイテムに含まれる油分は、肌の皮脂との親和性が高いので、普通の石鹸成分では落としきれません。
そのため、肌に密着している油分を緩ませて落とす洗浄成分が配合されているクレンジングで落とす必要があるのです。
最近は、石鹸で落とせたりクレンジングが必要ないファンデーションもありますが、普通のアイシャドウやチークなどを使っている場合は、必ずクレンジングで落とさなくてはいけません。
クレンジングを怠ると、メイク汚れが毛穴に詰まり、黒ずみや吹き出物などのトラブルが起こるので気をつけましょう。
洗顔料
クレンジングの種類によっては、ダブル洗顔不要のものもあります。
しかし、クレンジングで落とす汚れは油分で、洗顔料はほこりや汗など水溶性の汚れを落とすという役割があります。
つまり落とす汚れの種類が異なるので、クレンジングをしても洗顔料で洗顔をするのがベストです。
洗顔はスキンケアの基礎という位置づけで、後に使うローションや美容液を浸透させるために行うものです。
ここをおざなりにしてしまうと美容成分も肌の上に留まったままになり、スキンケアの効果が出なくなります。
ダブル洗顔は肌への負担が心配かもしれませんが、肌と同じ弱酸性のアミノ酸が配合されているものなど、優しい洗浄力のものを選べば問題ありません。
ローション
洗顔をすると、水分保持のために働く皮脂膜やセラミドなどの保湿成分が汚れと一緒に洗い流されてしまいます。
そのため肌の水分も流れ出てしまうので、洗顔後の肌は水分不足になります。
この状態を早く改善するために使うのがローションです。
ローションは角質層までしか浸透しませんが、肌の水分を維持するには角質層のうるおいをキープする必要があります。
ローションに含まれる水分には、保湿をサポートする成分も入っているので、キープ力を高めることができます。
また、洗顔後の肌は水分保持機能が弱まってしまうので、空気の乾燥から肌を守るという役割もしています。
美容液
ローションにも美容成分が含まれているものがありますが、基本的な役割は水分補給です。
美容成分はサポート的な役割しかないので、不足している美容成分を補う役割を担っているのは美容液です。
美容液は美容成分の補給に特化して作られていますから、ローションでは補いきれない成分を角質に行き渡らせます。
配合されている成分は商品によって違うので、肌の状態の改善に適した成分が配合されているものを選ぶのがポイントです。
乳液
乳液は、角質に補給した水分や美容成分を留める役割を持っています。
乳液の主成分は油分であって、美容成分はほとんど入っていません。
この油分が、皮脂膜の代わりに肌を覆うことで、角質に浸透した水分や美容成分の蒸発を防いでくれます。
また、油分には角質をやわらげる働きがあるので、肌を柔らかくする効果も期待できます。
つけすぎるとべたつきますが、少量を薄く伸ばして使えば、べたつきもなくすぐにさらっとした仕上りになります。
クリーム
クリームの役割は、ほぼ乳液と同じで水分や美容成分を肌にキープしてうるおい保持をサポートします。
乳液との違いは油分の量で、クリームの方が油分が多く配合されています。
そのため、油膜をしっかり張ることで乳液よりも肌の乾燥を防ぐ効果が高いと言われています。
乳液を使っても肌のつっぱりや乾燥を感じる場合は、べたつくとしてもクリームで肌を保護するのがベストです。
ただし、朝はスキンケア後にメイクをするので、油分過多になってしまい肌トラブルが起こることがあります。
ですので一般的には、乾燥しやすい夜のスキンケアで使います。
基礎化粧品の選び方
基礎化粧品を選ぶ場合、自分の肌にあっていること、自分が求める効果が期待できる成分が入っていることが基本です。
と言っても、これだけたくさんのメーカーからいろいろなブランドが発売されているので、ブランドを絞り込むのも一苦労ですね。
だからといって、好きな女優がCMしているから、有名なブランドだからなどの理由で選ぶのはNGです。
メディアの情報は有益なものもありますが、基礎化粧品に関する情報はほとんどが宣伝です。
もちろん参考にするのはOKですが、それよりも基礎的な部分を押さえた上で、自分に合った基礎化粧品を選びましょう。
口コミサイトを最大限に活用する
公式サイトではなく、一般の利用者が口コミを投稿する口コミサイトは、基礎化粧品を選ぶ上でとても参考になります。
最近は口コミのサクラも増えていますが、口コミサイトであれば信ぴょう性があります。
また、年代や肌トラブルなどで検索できるので、自分の年齢や悩みに合った口コミをチェックできますから、基礎化粧品選びに有効活用しましょう。
ただしインフルエンサーと言われるブロガーや芸能人のインスタは当てになりません。
SNSで紹介されている商品は、実際に使っているのではなく、コマーシャルと同じです。
憧れの芸能人が使っているようなイメージがありますが、口コミとは違うので、客観的に商品の善し悪しを判断してください。
気分的に負担なく使えること
基礎化粧品は、推奨されている使用量を毎日使うことで効果を発揮します。
ですので、使うことが気持ちに負担をかけない商品を選びましょう。
例えば、どんなに口コミ評価が高くても、自分にとって値段が高すぎるものは使用量をけちってしまったり、継続して使ったりすることができません。
これではいくら効果があるとされている基礎化粧品であっても、自分の肌には何の効果も得られなくなります。
それよりも、使用量を気にせず使える方が肌にはよっぽど効果があります。
そもそも基礎化粧品の効果は最低でも2ヶ月使い続ける必要があるので、使い切ったら、ためらわずリピートできる基礎化粧品を選びましょう。
高額な基礎化粧品と良い基礎化粧品イコールではない
美容ライターの記事などでは、化粧水だけで1万円近くするものや1枚で何千円もする美容パックが紹介されています。
確かに、美容家はたくさんの商品を使って、その中から良いと思ったものを紹介してくれます。
しかし高額な基礎化粧品であっても、必ず理想の肌になれるわけではありません。
肌質によっては、有用成分が刺激になることもありますし、まったく合わなくてトラブルが起こることもあります。
高額な基礎化粧品は、それだけ手間暇をかけて作られていますが、高ければなんでも肌への効果があるわけではないのです。
価格と効果は比例するものではないので、価格で選ぶのは止めましょう。
目的に合った成分が配合されているか
基礎化粧品に配合される王道成分と言えば、ヒアルロン酸やコラーゲンが挙げられます。
これらの成分は、肌の保水保持機能をサポートしたり、ハリや弾力を維持したりするオールマイティな成分です。
ですが、肌の状態によってはこれだけでは目的に合った効果が得られません。
乾燥がひどい場合はセラミドやプロテオグリカンなど、保水保持の効果が強い成分が必要です。
シミを改善したいのであれば、アルブチンやビタミンC誘導体など着色メラニンに働く成分が必要になります。
目的に合った成分が配合されていないと、いくらスキンケアをしても思うような効果が得られません。
ですので、自分の肌質とスキンケアの目的をしっかり把握して、必要な成分が入っているかをチェックしてください。
基礎化粧品を選ぶ時の注意点
基礎化粧品は、安全性をチェックして作られていますが、それでもトラブルが起こらないように注意しなくてはいけません。
ここでは、基礎化粧品を選ぶ時の2つの注意点をご紹介します。
合成添加物がたくさん含まれているものは避ける
最近は添加物不使用と記載されている基礎化粧品が増えていますが、これは添加物がいっさい入っていないという意味ではないのです。
実は、表示の仕方として、1つでも表記指定添加物が入っていなければ不使用と記載できるのです。
例えば合成着色料が使われていなければ、合成香料や石油系界面活性剤が入っていても、添加物不使用となります。
水分と油分が混ざるために必要な界面活性剤や商品の腐敗を防ぐ防腐剤などの添加物は必要不可欠です。
ですが、合成着色料や合成香料は見た目を良くしたり、ラグジュアリー感を出すために使われています。
本来は肌に不要のものですし、防腐剤や界面活性剤も石油系のものは肌に負担になります。
ですので、合成添加物がたくさん含まれているものは避けましょう。
サンプルを使ってみること
基礎化粧品はアレルギーテストを行っているものもありますし、基本的に肌への安全性が認められている成分が使われています。
ですが、肌の状態や質によっては、安全が確認されているものであってもトラブルが起こることがあります。
特に乾燥肌や敏感肌など刺激に対して弱い肌は、普通肌なら問題ない基礎化粧品でもトラブルになる可能性があるので注意しましょう。
基礎化粧品と肌は相性もありますから、本品購入の前にサンプルを使うことをおすすめします。
通常、2日から3日ほど使って問題がなければ大丈夫です。
サンプルを使えば、肌に合わなくて本品をすべて無駄にするということもありません。
本当に肌に合う基礎化粧品を見つけるには、例え有料でもサンプルもしくはトライアルを使うのがベストです。
基礎化粧品の選び方まとめ
スキンケアで一番重要なのは保湿です。
ですが、保湿へのアプローチはアイテムごとに違いますし、肌の状態によって保湿の仕方は変わります。
自分では保湿をしているつもりでも、肌の状態に合っていないアイテムでは保湿ケアは不十分です。
保湿不足は肌トラブルの原因になりますし、頑張ってスキンケアをしていても理想の肌を育てることはできません。
基礎化粧品次第でスキンケアが無駄になってしまうこともあるのです。
逆に、基礎化粧品を変えれば肌の悩みがスムーズに解消されることもあります。
自分に合った基礎化粧品を使うことは美肌への第一歩ですから、正しい選び方で加工いらずのすっぴん美人を目指してください。