即効性ある疲労回復方法!疲れが取れない本当の原因とは
長時間寝ても、休日にどこも出かけずゆっくりしたつもりでも疲れが取れず悩んでいる方も多いでしょう。
当たり前ですが、疲労は溜まれば溜まるほど回復させるまでに時間がかかります。
一般的に、疲れは寝れば回復すると言われていますが、実は疲労には種類があります。
太り方に合ったダイエット法でなければ痩せないように、疲労の種類に合わせた疲労回復方法じゃないと疲れは取れないのです。
そこで今回は、疲労の種類とそれに合わせた即効性がある疲労回復方法をご紹介します。
何をしても疲れが取れないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
疲労を回復しなくてはいけない理由
医学的に言えば、疲労は病気ではありません。
しかし、病気ではないとしても健康な状態であるとも言えません。
体のだるさややる気が起きないなど、疲労の症状が出るのは、体や心に何らかの負担がかかっている証拠です。
つまり、疲労というのは、これ以上負担をかけないで欲しいというサインなのです。
体は、疲れを認識させることで健康が損なわれ始めているのを教えてくれています。
たかが疲労だと放っておくと、重篤な病気になってしまう可能性もあるため、疲れを感じたら回復させなくてはいけないのです。
疲労の種類を知ろう
一般的には、どんな疲れであっても「疲労」というひとくくりにしてしまいます。
しかし、疲れを感じる原因がいろいろあるように、原因によって疲労にも種類があります。
ハードな運動による筋肉疲労と、仕事のミスや上司に起こられることで感じる精神疲労では、回復のアプローチは異なります。
疲労の種類が分かっていなければ、適切なアプローチはできません。
ここでは、疲労の種類をご紹介するので、自分の疲れがどの種類になるのかを把握しておきましょう。
筋肉疲労
筋肉疲労は、名前の通り筋肉の疲れのことを指す疲労の種類です。
もう少し医学的に言うと、脳以外の末梢部分が原因となっていて、眼精疲労など目の筋肉疲労もこれに含まれます。
筋肉疲労の主な症状は、肉体的な疲れだけでなく、だるさや体の重さ、倦怠感なども挙げられます。
体の筋肉疲労であれば、ハードな運動や負荷の大きいトレーニング、目など組織の筋肉疲労であればスマホやパソコンが原因となることが多いです。
基本的に、筋肉疲労は病気ではないので、回復方法を実践すれば症状は改善されます。
生理的疲労
生理的疲労は体の疲労の一種ですが、体を使うことで起こる筋肉疲労とは原因が異なります。
生理的疲労は、仕事やストレス、睡眠不足、運動不足など生活習慣の中に原因があります。
無意識に行っている生活活動によって生じる疲労なので、無自覚の人が多いのが生理的疲労の特徴と言えます。
何となくだるい、元気が出ないなど疲れの症状も曖昧なので、一番放置されやすい疲労です。
しかし、生理的疲労を放っておくとメンタルにも影響を及ぼすこともあるため、もっとも注意が必要な疲労でもあるのです。
精神疲労
生理的疲労が回復できないと、慢性的な不調のせいで心まで疲れてしまいます。
精神的疲労は、何に対しても無気力になったり、神経が過敏になったり、どんなことでもネガティブに考えてしまうなどの症状が起こります。
近年増えているうつ病は、精神的疲労が悪化することで発症します。
そのため、生理的疲労や精神疲労の時点で疲れを回復させておかないと、本当に心の病気になってしまうのです。
生理的疲労と同じく、精神疲労も自覚できないまま進行することが多いので、普段から自分の心の状態をチェックしておきましょう。
病的疲労
病的疲労は、病気が原因で起こる疲労です。
病的疲労の症状は、病気によって異なるので一概に「こういった症状がある」ということは言えません。
体の疲労か、病気による疲労かを見分けるには、一般的な疲労回復方法を一通り試してみる必要があります。
良質な睡眠をたっぷり取って、栄養バランスが整った食事をし、ストレッチなど全身の血行を促進する運動をしてみましょう。
こういった疲労回復方法を実践しても、倦怠感やだるさが消えない、体調不良を感じるという場合は病気のせいで疲労を感じているのかもしれません。
中枢性疲労
中枢性疲労は、緊張状態を長時間脳に与え続けることで、脳が持つ調整能力機能が低下した状態です。
脳は膨大な情報を瞬時に整理して判断し、その調整によって人間の行動が決まります。
そのため、頻繁に中枢性疲労が起こったり長期間続いたりすると、脳機能障害や認知症が引き起こされることもあります。
中枢性疲労には、仕事の緊張感やストレスなどによる生理的なものもありますが、病気が原因になっている可能性もあるので要注意です。
病的な中枢性疲労は、一時的なものでなく慢性化することも多いので、認知機能や物忘れなどの症状が目立つ場合は医療機関を受診しましょう。
疲労の種類別!即効性がある疲労回復方法
疲労回復方法にもいろいろな種類がありますが、実践しても疲労が回復しなかった経験を持っている方も多いのではないでしょうか。
疲労回復といえば、睡眠を取ったり栄養ドリンクを飲んだりという方法が一般的ですが、疲労の種類や度合いに合った回復方法でなければ即効性はありません。
どんなに効果がある回復方法であっても、疲労に適したものじゃないと効果がないのです。
今まで、自分の疲労の種類を意識してこなかった方は、間違った疲労回復方法をしているかもしれません。
ここでは、疲労の種類に合わせた即効性のある疲労回復方法をご紹介するので、自分の疲労に適したものを実践してみてください。
筋肉疲労に効く疲労回復方法
筋肉疲労は、単純に筋肉の疲れが原因なので休ませることが一番です。
ただし、ただ筋肉を動かさない、使わないというだけでは疲労は回復しません。
筋肉レベルの疲労を回復させるには、成長ホルモンの力が必要不可欠です。
成長ホルモンには細胞の修復や再生を促す働きがあるので、このホルモンが十分に分泌されないと、筋肉の細胞も回復しないのです。
成長ホルモンは寝ている時に分泌されるので、筋肉疲労を回復させるには睡眠が重要なポイントになります。
良質な睡眠を取る
筋肉疲労を回復するための成長ホルモンは、ただ寝れば分泌されるというわけではありません。
大切なのは、レム睡眠とノンレム睡眠のリズムが整っている良質な睡眠を取ることです。
良質な睡眠を取ることで、全身の新陳代謝が行われて疲労が回復していきます。
また、成長ホルモンは就寝してから3時間後、深い眠りになったタイミングで分泌されるので、浅い眠りが続くと分泌されません。
良質な睡眠を取るには、寝る1時間前に照明を暗くし、寝る前にテレビやスマホを見ないことがポイントです。
視覚や聴覚の刺激を取り除くことで、副交感神経が優位になり、眠りのタイミングが整い良質な睡眠が得られます。
入浴で筋肉をリラックス
入浴をすると、筋肉が弛緩してリラックスします。
筋肉が凝り固まった状態では、疲労の回復も遅くなってしまうので、筋肉疲労を感じているときは必ず湯船に浸かりましょう。
また、ぬるめのお湯に浸かってリラックスをすると副交感神経が優位になり、血管が拡張されて血液の流れが穏やかになります。
そのため、睡眠前に入浴をすると睡眠の質を手軽に高められます。
仕事などで忙しく、家に帰ってから寝るまでの間が短い方は、10分でいいので入浴をして良質な睡眠を取れるようにしましょう。
生理的疲労に効く疲労回復方法
生理的な疲労の原因の多くはストレスです。
ストレスを感じると、交感神経が優位になって血管の収縮が激しくなり、血液の流れが悪くなります。
そのため、強いストレスを感じたりストレスが溜まったりすると、だるさや頭痛、倦怠感など疲労の症状が現れるのです。
こういった生理的疲労を回復するには、ストレスを発散するのが一番です。
しかし、普段の生活の中ではストレスを発散するのも難しいので、幸せな気分になれる運動の力を借りましょう。
運動をすると、自分の意識に関係なく幸福感や充実感を感じられるので、ストレスが解消されて疲労も回復できます。
自分が好きな運動をする
疲れているのに運動をするのは本末転倒御のように思えるかもしれません。
しかし、生理的疲労を即効で回復させるには、体を動かすことがもっとも効果的です。
思い切り体を動かすと、気分がすっきりしたという経験をしたことがある方もいるでしょう。
生理的疲労は体にどんよりとした疲れが溜まっているので、体を動かすことで疲労感を軽減できるのです。
運動は自分が好きなものであれば、ランニングでもヨガでもバドミントンでも何でも構いません。
ただし、運動に気持ちを集中することが大事なので、最低でも30分は続けてください。
自然を感じられる場所に行く
山や川には、マイナスイオンが溢れているので、自然を感じられる場所に行くとストレスの緩和や疲労回復効果が期待できます。
マイナスイオンの効果には懐疑的な意見もありますが、実際に大自然に抱かれることで、心が穏やかになっていくというのは誰でも経験があるでしょう。
また、森林浴には倦怠感やだるさを改善したり、ネガティブな感情を解消したりする効果があることが分かっています。
特に松などの樹木が多い山であれば、ストレス緩和に効果が高いフィトンチッドという成分を取り入れることができます。
自然を感じられる場所に行くのは、休みがあれば簡単にできることなので、次のお休みにぜひ出かけてみてください。
精神疲労に効く疲労回復方法
精神疲労は、うつ病などを引き起こす原因となるため、少しでも早く回復させてあげなくてはいけません。
精神的な疲労を感じている人は、一生懸命ポジティブに考えようとしたり、自分の性格や考え方がダメなんだと責めてしまったりします。
そのため、さらに精神が疲労するという悪循環になりがちです。
精神疲労を回復させるためには、自分の考え方や行動を改めようとするのを止めましょう。
すでに疲弊している精神は、バランスを整えたり、リラックスしたりして労ってあげることが一番の疲労回復方法になります。
瞑想でメンタルをリセット
瞑想は、頭を空っぽにすることでメンタルをリセットし、心のバランスを整えるのに効果的な心身療法です。
実際のところ、瞑想をすることで鬱屈していた心が楽になった、自分を責めることがなくなったという事例もあります。
瞑想のやり方は自由で、瞑想音楽もしくは自分の好きな楽曲の中で静かな音楽を聴きながら、目を閉じるだけでも構いません。
本格的にやりたい場合は、床にあぐらをかいて座り、手を楽に膝の上に乗せたら、親指と人差し指で輪を作ります。
背筋を伸ばし軽く目を閉じたら、鼻からゆっくり息を吸い、口から細く長く息を吐き出します。
瞑想は、ただ何も考えず呼吸だけに意識を集中させるのがポイントなので、呼吸をする自分の体を感じながら行ってください。
軽めの有酸素運動
軽い有酸素運動は、意識をしなくても定期的に呼吸を繰り返すので、瞑想が難しい方におすすめです。
ウォーキングや軽いランニング、フローヨガなど自分がやりやすい運動を生活習慣に取り入れてみましょう。
有酸素運動をすると、幸せホルモンといわれるセロトニンが分泌されます。
セロトニンには幸せや満足感を感じさせる働きがあり、疲労回復や抑うつ効果、不眠解消効果が期待できます。
ハードな運動は必要ないので、自分にとって快適な有酸素運動を見つけてください。
アロマで潜在意識をリラックスさせる
アロマには効能効果が認められているので、ストレス緩和や安眠効果など、自分に必要な効果のある香りを選んで嗅いでみましょう。
アロマの精神疲労に対する効果は絶大で、ゆっくりと香りを取り入れるだけでも不安感がなくなったり、いらいらが落ち着いたりします。
ルームミストに取り入れてもいいですし、寝室でアロマを焚けば不眠解消にも効果的です。
自分ではコントロールが難しい潜在意識も、アロマを使えば簡単にリラックスさせられるので、自分に合ったものを選んで取り入れましょう。
即効性がある疲労回復方法まとめ
忙しい毎日の中では、疲労を取り除くということも面倒になってしまうかもしれません。
しかし、生きている限り疲労は避けられないので、自分に合った疲労回復方法を見つけることが大切です。
疲労は体への負担になりますから、放っておくと心や体の病気になってしまうので要注意。
健康維持のためには、今日の自分の疲れの状態を確認し、こまめに疲労を取り除くことも重要です。
その日の疲れはその日のうちに解消して翌日に持ち越さないことが、健康な毎日を送るポイントです。
ただし、すでに何らかの不調を感じているのであれば、たとえ病気でないとしても医療機関に相談してみましょう。