紫外線が老化の原因に?光老化から肌守る4つの改善法
真っ青な空から降り注ぐ眩しい太陽の光は、気分を晴れやかにしてくれますね。
晴れた日にアミューズメントパークに出かけたり、BBQなどアウトドアを楽しんだりするのは気持ち良いものです。
ただ、太陽の光を浴びていると気になってくるのが紫外線です。
オゾン層の破壊によって年々増えている紫外線量は、肌に大きな影響を与えます。
シミやしわ、たるみなどエイジングサインと言われる肌トラブルの一番の原因は、実は加齢ではなく紫外線なのです。
紫外線を浴びることで引き起こされるのは光老化というもので、老化症状の約8割を占めています。
そこで今回は、スキンケアを無効化するほどの威力を持つ光老化のメカニズムや肌を守る改善法をご紹介していきます。
目次
紫外線が老化に繋がる原因とは?
一般的に、老化というのは加齢によって起こるものというイメージが定着しています。
そのため若いと言われる10代、20代では老化が起こると思っている方は少ないでしょう。
しかし、老化には体内機能の衰えで起こる自然老化と、紫外線によって起こる光老化の2種類があります。
自然老化は確かに若いうちに起こることはありませんが、光老化は紫外線を浴びたり、浴びた後のケアを怠ってしまうと年齢に関わらず進行します。
つまり紫外線対策をするかしないかで、エイジングサインが目立ち始める年齢が違ってくるのです。
紫外線対策をしていれば40歳でもシワやシミの目立たない肌をキープできますし、紫外線対策していなければ20代でもシワが目立つ肌になってしまいます。
実年齢に関係なく見た目年齢を老けさせる老化現象、これが光老化なのです。
紫外線と光老化のメカニズム
光老化を引き起こすのは、太陽光に含まれるUV-AやUV-Bと呼ばれる紫外線です。
UV-Aは波長が長い紫外線で、肌の深層部まで浸透する性質があります。
真皮層まで透過するUV-Aは、活性酸素を発生させるため、コラーゲンやエラスチンなどハリや弾力を保つ成分が破壊されます。
UV-Bは肌の炎症を引き起こす紫外線で、メラニン色素を大量発生させます。
肌が赤くなるサンバーンや黒くなるサンタンの現象はUV-Bの影響で、細胞や遺伝子を傷つける性質があるため老化の進行を早めます。
光老化は紫外線だけではありません
スマホやパソコン、液晶テレビ、LEDライトなど私たちの身の回りにはブルーライトを発生させるアイテムがたくさんあります。
ブルーライトは眼睛疲労や視力低下を引き起こす光として知られていますが、実は紫外線と同じように光老化を引き起こすのです。
ブルーライトというのは発光体で、可視光線という光線を含んでいます。
可視光線は紫外線よりもエネルギーは弱いものの、肌の奥まで浸透するため、毎日長時間浴び続けるとダメージが蓄積していきます。
いくら紫外線対策を徹底していても、日常生活の中で無意識に浴びるブルーライトが原因で光老化が引き起こされることもあるのです。
また、もう一つ気をつけたいのがリモコンなどから発生する近赤外線です。
近赤外線は波長が特に長く、真皮層だけでなく皮下組織までダメージを与えるため、肌を支える構造自体が弱くなってしまいます。
家電製品だけで光老化が重症化することはないですが、日常的に使うものに含まれる可視光線や近赤外線にも注意が必要です。
紫外線や光老化によって起こる症状とは?
光老化が引き起こすのは、ですが、これはあくまでも最終的な結果です。
実は、こういった症状が出てくる前にシワやシミ、たるみ、乾燥肌などのエイジングサイン肌には変化が起こります。
この変化にいち早く気づくことが出来れば、すぐに対策が出来るので光老化の進行を遅らせられます。
肌の状態が変わっているのにいつもと同じスキンケアしていないと、当然ですが光老化は進行します。
効率よく改善するには、早めの対策が重要になるので、光老化によって起こる症状をチェックしておきましょう。
肌の乾燥がひどくなっていく
紫外線によって肌細胞がダメージを受けたり、ハリ・弾力成分が減少したりすると、まず起こるのが肌の乾燥です。
肌の水分は、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が保持しています。
しかし紫外線のダメージが蓄積すると、これらの保湿成分も減少してしまうのです。
保湿力というのは、ある程度であればスキンケアでサポートできます。
ですが、水分を保持する保湿成分自体が減少してしまうと、スキンケア効果が切れると同時に水分保持ができなくなります。
そのため今まで通りのスキンケアではサポートしきれず、肌が日に日に乾燥してしまうのです。
肌がごわごわになる
紫外線から刺激を受けると、肌の防衛機能が働いて、紫外線が通らないように角質を厚くします。
確かに、角質が厚くなれば紫外線も透過しづらくなりますが、同時に角質肥厚という症状を引き起こします。
角質肥厚になると、肌は男性のように固くごわついた状態になってしまいます。
これは、古い角質が溜まっているのとは異なる状態ですから、ピーリングをしてもすぐに改善できません。
また化粧水などのスキンケアアイテムも浸透しづらくなるため、より光老化が悪化していきます。
光老化は生まれた瞬間から始まっている?
光老化の症状が出始めるのは20代からですが、老化が始まるのは紫外線を浴びるようになってからです。
人間は生まれた瞬間から窓から入る紫外線にさらされるので、極端に言えば生まれた時に光老化が始まります。
もちろん新生児はママが光を遮る対策をしてくれるので、強い太陽光を直接浴びることはないでしょう。
それでも太陽の光はガラスも布も透過しますから、紫外線を完全にシャットアウトするのは難しいです。
紫外線を浴びたからと言って、すぐに目に見える症状が現れるわけではありません。
しかし、きめ細やかで美しい赤ちゃんの肌であっても、内部では紫外線によるダメージの蓄積は始まっているのです。
紫外線や光老化から肌を守る4つの改善法
光老化は紫外線を浴びることで起こるので、極論を言えば、紫外線を浴びないようにするのが一番の対策法です。
と言っても、毎日普通に生活をしている限り、紫外線を浴びないというのは不可能ですね。
光老化から肌を守るためには、例え完璧ではないとしても、肌に浸透する紫外線を少なくすることが重要です。
少量であれば、抗酸化作用によって活性酸素を無害化したり、治癒力でダメージを回復させられます。
ここでは紫外線の光老化を防ぐのに効果的な、4つの改善法をご紹介します。
日傘や帽子、ストールなどのアイテムを活用する
日傘や帽子、ストールなどの日除けアイテムは、真上から降り注ぐ紫外線をしっかりシャットアウトしてくれます。
今は、秋や冬でも紫外線対策が必要です。
ですが、それほど日差しが強くない季節だと、日焼け止めを塗るのを忘れてしまうこともあるでしょう。
また日焼け止めは肌に重たいので、出来るだけ使いたくないと言う方もいるかもしれませんね。
日除けアイテムであれば、紫外線が直接肌に当たるのを防いでくれますし、襟足などのうっかり日焼けも防げます。
日傘なら、真夏の強い日差しでも鉄壁のガードで肌を守れるので、折りたたみ式の日傘を常にバッグに忍ばせておきましょう。
日傘の色で効果が変わる?
日傘は白ベースか黒ベースの色が主流になっていますが、色によって紫外線カットのメカニズムが変わります。
白ベースの日傘は、太陽の光を反射することで紫外線をカットします。
そのため線維の隙間から紫外線が入り込むリスクはありますが、熱まで反射してくれますから暑さ対策に適しています。
黒ベースの日傘は、太陽の光を吸収して紫外線をカットするので、地面から照り返す紫外線もカットできます。
ただし赤外線も吸収するため、日傘自体に熱がこもるので暑さ対策には向いていません。
このように色で効果が変わるので、その日の気温や紫外線量に合わせて使い分けるのがおすすめです。
抗酸化物質を含む食材を積極的に摂る
肌の奥まで届くUV-Aは、曇りの日でも地上まで到達して肌に影響を与えます。
オゾン層が破壊された現代では、季節も天気も関係なく紫外線対策が必要となります。
そこで実践したいのが、外側からの紫外線対策に加え、体の内部からも紫外線の害をブロックするサンスクリーン対策です。
紫外線によって大量発生する活性酸素を無害化するには、抗酸化作用の力が必要です。
抗酸化作用を引き出すには抗酸化物質を摂るのが一番なので、抗酸化物質を含む食材を食生活に取り入れましょう。
トマト
トマトにはリコピンという物質が含まれています。
リコピンは活性酸素を除去する働きとともに、傷ついた細胞を修復する治癒力を高めてくれます。
そのためアンチエイジングにも優れた効果が期待できます。
極端に言ってしまうと、トマトを1日2個から3個食べていれば十分な抗酸化作用を得られるので、光老化の改善効果も期待できるでしょう。
トマトならそのまま食べられるので、忙しくて自炊が難しい方にもおすすめです。
ベリー類
ブルーベリーやカシスベリー、ラズベリーなどのベリー類には、アントシアニンというポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは抗酸化作用に優れた成分で、赤ワインなどにも豊富に含まれています。
活性酸素と戦う力がとても強く、蓄積したダメージの回復もサポートしてくれます。
また、アントシアニンは血液をさらさらにする働きもあるので、血行を促進して体内のめぐりを活性化します。
血行が良くなると、栄養や酸素があらゆる組織にしっかり運ばれますから、光老化の改善にもおおいに役立ってくれます。
ベリー類はフルーツグラノーラなどに入っていますから、手軽に摂取出来るのも嬉しいですね。
日焼け止めは必ず塗る
直接肌に塗って紫外線をブロックしてくれる日焼け止めは、光老化改善の必須アイテムです。
特に紫外線量が増える5月からピークを迎える7月8月は、日傘や帽子だけでは強い紫外線に対抗できません。
また、秋冬も微量ですが紫外線は降り注いでいるので、日焼け止めは常に塗る習慣をつけましょう。
日焼け止めにはクリームタイプやスプレータイプ、ジェルタイプなど種類がいろいろあります。
クリームタイプは保湿効果がありますし、スプレータイプは手軽に塗り直しができるなど、それぞれに長所があるのでうまく使い分けてください。
飲む日焼け止めでうっかり日焼けを防ぐ
専業主婦の方や家にいることが多いと言う方は、外に出ないから紫外線対策をしなくても大丈夫と思っているかもしれません。
しかし、UV-Aはガラスを透過するので部屋にいても紫外線の影響を受けます。
また、洗濯物を干したりゴミを捨てに行くという短い時間でも、紫外線を浴びれば光老化が進んでしまうので要注意です。
うっかり日焼けのせいで、気づいたらシミが濃くなったと言う方も少なくありません。
こういったうっかり日焼けを防いでくれるのが、飲む日焼け止めです。
朝に飲んでおけば長時間効果が持続しますし、ちょっと紫外線を浴びるぐらいであれば影響を緩和してくれます。
日焼け止めについて正しい知識を持っておこう
光老化の改善法の中でも、一番効果的なのが紫外線をブロックする日焼け止めを使うという方法です。
紫外線を防ぐアイテムや衣類では、地面などから反射する太陽光をカバーしきれません。
日焼け止めをきちんと塗っていれば、どの角度から紫外線を浴びても肌をしっかり守れます。
ただし、日焼け止めに関して正しい知識を持っていないと、効果的な使い方はできません。
ここでは日焼け止めの選び方や使い方など、光老化をきちんと改善できる正しい知識をご紹介します。
日焼け止めの選び方
日焼け止めには、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤を使っているものがあります。
紫外線吸収剤は紫外線を吸収して化学変化を起こし、肌への影響を妨げます。
紫外線散乱剤は、肌の上で紫外線を跳ね返すことで肌への影響を防ぎます。
どちらも紫外線をブロックしてくれますが、紫外線吸収剤は化学物質によってブロックするので、肌への負担は大きくなります。
敏感肌や乾燥肌の場合、化学変化の刺激が強すぎて肌トラブルになることもあるため、紫外線散乱剤を選ぶのが正解です。
特に肌に問題がなければ、ブロック効果の高い紫外線吸収剤を選ぶといいでしょう。
日焼け止めの使い方
日焼け止めの紫外線ブロック効果は、SPFとPAで確認することができます。
UV-Bへのブロック強度が表されているのがSPFで、1から50までの数値は炎症防止時間です。
UV-Aに対してはPAが有効で、+の数でブロック効果が分かります。
どちらも数値が高ければ紫外線を防ぐ効果が高くなりますが、その代わり肌への負担も大きくなります。
よって、紫外線量が多くない日やほとんど外出しない日は数値が低いもの、晴天の日のアウトドアやレジャーでは数値が一番高いものというように、日焼け止めは状況によって使い分けることが重要です。
日焼け止めは塗り直すことが重要
どんなに効果が高い日焼け止めでも、汗や水で流れてしまったら効果はなくなってしまいます。
また、時間とともに日焼け止め効果は薄れるので、こまめに塗り直しましょう。
塗り直す時には、使用量をきちんと守ることも大切です。
使用量が少ないと、紫外線をブロックする力も弱くなるので、説明書通りの用量を使うようにしてください。
紫外線や光老化から肌守る改善法まとめ
10代や20代は、新陳代謝も活発ですし肌の回復力も高いので、光老化に気がつかず対策を怠ってしまう方もいるでしょう。
また、30代や40代で若い頃に日焼けをしていたり、紫外線対策をしていなかったりした場合は、今更改善できないと諦めているかもしれません。
すでに光老化が始まっていれば、何をしても無駄と思うのも当然です。
しかし紫外線対策を行えば光老化の進行をストップさせることは可能ですし、丁寧にスキンケアをすればシワやシミの症状も緩和できます。
肌のダメージを回復させれば、潤いのある健康な素肌を取り戻すことも不可能ではありません。
肌は手をかければきちんと応えてくれますから、諦めずに光老化から肌を守って、今よりもアップグレードした美しい素肌を目指しましょう。