ごま油うがいの効果がスゴい!アーユルヴェーダの美容効果とは
最近は、えごま油や亜麻仁油など体に良い油が人気ですが、もっとも有名なのはごま油ですね。
中華料理を作る時に大活躍してくれるごま油は、風味がよく日本人好みの味なのでお味噌汁や仕上げに使っている方も多いのではないでしょうか。
そんなごま油ですが、実は料理以外にも使い道があるのです。
オリーブオイルをスキンケアに取り入れる方法がありますが、ごま油はうがいに使えます。
世界最古の医療と言われるアーユルヴェーダでは、ごま油でうがいをするという美容法を提唱しています。
そこで今回は、ごま油うがいの美容効果について解説します。
ごま油うがいは女性にとって嬉しい効果がたくさんあるので、是非とも毎日の習慣に取り入れて見て下さい。
目次
ごま油うがいを提唱するアーユルヴェーダとは?
薬物の力を使って、病気の症状を緩和したり回復させるのが、日本で定着している病気の治療法となる西洋医学です。
一方、アーユルヴェーダでは薬は使いません。
植物が持つエネルギーを使い、人間の体に備わっている自然治癒力を引き出して病気や不調にアプローチするのがアーユルヴェーダです。
スリランカ発症のアーユルヴェーダは最も歴史の長い医学と言われていて、人間のエネルギーをカパとピッタ、ヴァータの3つに分けています。
この3つのエネルギーそれぞれのバランスを保つことで、病気や不調を回復させるという西洋医学とは異なった理論を持つ古典医学です。
なぜうがいをするの?
普通なら、有用成分を摂取する場合は食事やサプリメントで摂りますね。
そうすれば体内で分解吸収されますし、うがいでは吐き出してしまうので意味がないと思う方もいるでしょう。
ですが、有用成分を吸収させるのはうがいの方が効率が良いのです。
口の中にはたくさんの血管が走っていますし、特に舌の裏には太い血管があるため栄養素の吸収効率が高いのです。
長時間うがいをすれば、その間に栄養がぐんぐん吸収されますから、有用成分から得られる効果もアップするのです。
ごま油うがいの美容効果
美容法には、外側からアプローチするスキンケアと栄養を摂取することで内側からアプローチする方法が一般的です。
ですので、うがいが美容に効くと言ってもピンと来ないかもしれませんね。
では、ごま油でうがいをすることでどのような効果が得られるのか解説していきます。
ほうれい線の解消
ごま油うがいは、口の中にごま油を行き渡らせるようにたくさん口を動かします。
口をしっかり閉じて、ごま油と唾液を口内に移動させるのですから、口の周りの筋肉を鍛えることができます。
うがいによって鍛えられるのは、口輪筋や頬筋、笑筋など顔を引っ張り上げる筋肉です。
これらの筋肉が鍛えられれば、顔はぐっとリフトアップするのでほうれい線の解消につながります。
他にも、フェイスラインのぼやけやたるみの解消にも効果的です。
白髪の改善や予防
白ごま油には、ゴマリグナンという成分が入っています。
これは抗酸化作用を持つ成分で、活性酸素を取り除いたり、無害化する働きをしてくれます。
ごま油うがいをすると、ゴマリグナンが体内に吸収されて、血液によって全身へと運ばれていきます。
その間に血中の活性酸素が取り除かれることで、血液の流れが良くなり、頭皮の血流もスムーズになるのです。
頭皮環境が改善されれば、毛根組織は正常に働くので白髪の改善や予防効果が期待できます。
毛髪のトラブルにも効果的
頭皮環境が改善されると、メラノサイトの働きが活発になるため、ごま油うがいは白髪に効果があると言われています。
ですが頭皮環境は薄毛や髪の傷みにも関わっています。
環境が整えば、毛乳頭細胞の働きも活発になり、健康な髪の成長が促進されます。
すると抜け毛が減ったり、太くてハリのある髪が成長するので、あらゆる毛髪トラブルの改善にも効果的です。
ビタミンの力で美肌になる
ごま油には、抗酸化作用の高いビタミンEや肌の栄養となるビタミンB群が豊富に含まれています。
また、ゴマリグナンには女性ホルモンのエストロゲンと似た性質があります。
エストロゲンは、肌の水分保持機能を高めたり、みずみずしい潤いを与える働きを持っています。
よって、加齢や不規則な生活習慣でエストロゲンが減少すると肌老化が進行してしまいます。
ゴマリグナンはエストロゲンの働きをサポートする効果が期待できます。
これらの成分を口内で吸収すると、もっとも近い肌にはしっかり栄養が行き渡るため、美肌にも効果的なのです。
ハリ弾力成分の合成促進
ゴマリグナンには、コラーゲンやエラスチンを作る線維芽細胞に働きかけてくれます。
コラーゲンはエラスチンは、真皮層に存在しています。
コラーゲンは網目状に張り巡らされていて、そのつなぎ目をエラスチンがしっかり結んでいます。
この2つの成分が減少すると、皮膚を支える力が弱くなりたるみやシワが出来てしまうのです。
ゴマリグナンは肌のハリに必要不可欠な成分の合成もサポートするので、若々しい肌へと導いてくれます。
虫歯や歯周病の予防
いくら歯磨きをしても、虫歯や歯周病を完全に防ぐのは難しいですよね。
食べかすは思っているよりもしつこく残りますし、歯にもどんどん歯石が溜まっていきます。
どんなにおしゃれをしても綺麗にメイクをしても、歯がぼろぼろでは本当に美しいとは言えません。
ごま油うがいは、口内トラブルを防ぐこともできるのです。
唾液の分泌を促進する
口内の殺菌は唾液が行っています。
そのため、口の中が乾燥して唾液の分泌量が減ると口臭がきつくなるのです。
ごま油うがいをすると唾液がどんどん分泌されるので、口内を洗浄する効果があります。
唾液で口内の雑菌の繁殖を抑えれば、虫歯もできませんし口臭の改善効果にもつながります。
喉をうるおして美声になる
ごま油うがいでは、最後に喉の奥まできちんとがらがらうがいをします。
がらがらうがいをして喉に油が行き渡ると、その油が喉の乾燥を防いでくれます
喉はウイルスや雑菌の侵入を防ぎますが、ケアをしないと負担によってトラブルが起こってしまいます。
ごま油うがいは喉のケアにもなるので、トラブルを防いだりしゃがれのない美しい声になっていきます。
免疫力アップで老化を防ぐ
病気になると体の機能が低下します。
この機能低下は病気への抵抗性を失わせるだけではなく、肌の修復や回復も滞らせます。
老化は活性酸素や外部からのダメージ・加齢なども原因ですが、体の機能の低下も原因になります。
ごま油でうがいをすると、喉への潤い効果がありますから免疫力がアップします。
免疫力というのは、ウイルスや雑菌の侵入を防いだり、侵入した病原菌と戦って死滅させる機能です。
つまり免疫力をアップさせれば病気になりにくくなるので、結果的に老化を防ぐ効果につながります。
ごま油うがい液を作る方法
ごま油でうがいというと、何となく抵抗を感じる方もいるかもしれません。
ごま油というと焙煎された茶色い油をイメージします。
しかし、うがいで使用するごま油は焙煎されていない生の「白ごま油」を使います。
焙煎されたものはクセがありますし、美容効果が高いゴマリグナンも白ごま油の方が多いので必ず白ごま油を用意してください。
普通の油とは違い、さらさらしていて嫌なベタつきもありません。
さらに、白ごま油はそのままの状態でうがいをするのではなく、一度熱して冷ましたものをうがい液として使用します。
うがい液は簡単に作ることができ、驚きの美容効果を実感できるので、是非とも一度チャレンジして見て下さい。
用意するもの
- 白ごま油
- テフロン(ホーロー)鍋
- 遮光瓶
- 漏斗(※)
- 調理用温度計(※)
※もしあればですが、最後に油を鍋から移し替えるので漏斗があると便利です。
さらに油を加熱するので、正確な温度が測れるように調理用温度計も用意しておくといいでしょう。
作り方
- 遮光瓶の容量にあわせて白ごま油を鍋にいれ中火で加熱します。
- 100度になったら火から下ろし、人肌程度まで冷ましましょう。
※早く冷ましたい場合は、濡れ布巾で冷やすといいですね。 - 冷めたら、遮光瓶に移して日光の当たらない冷暗所で保管してください。
加熱をした白ごま油は3ヶ月ほどもちます。
それ以上になると酸化が始まるので、加熱(キュアリング)した日付を書いておくのがおすすめです。
加熱(キュアリング)する理由
加熱はキュアリングといいますが、キュアリングをすると抗酸化作用を持つセサモールという成分が作られます。
このセサモールがあらゆる美容効果をもたらしてくれます。
また、加熱をすることで白ごま油の酸化を防ぐこともできます。
加熱が不十分だと美容効果も半減し酸化が早まってしまうので、必ず100度までキュアリングしてください。
うがいの前に歯磨きをする
うがいをする前には必ず歯磨きをしておきます。
食べかすが残っていると、うがいをしたときに気持ちが悪くなる場合があります。
口内を清潔な状態にしておけば、その分有用成分の吸収率も良くなります。
ちなみに、うがい後に歯磨きをしてしまうと、せっかくの成分が流れ出てしまいます。
よって、うがい後は、歯磨きはしないようにしましょう。
ごま油うがいのやり方
キュアリングした白ごま油を、大さじ1杯ほど口に含んだら、油を口の中に行き渡らせます。
白ごま油を多く口に含みすぎると、唾液で口の中がいっぱいになります。
次に、油を口の中ですすぎながら唾液の分泌を促していきましょう。
しばらくぐじゅぐじゅしていると、唾液がどんどん出てくるので、ある程度溜まったらのどまで届くようにうがいをします。
再度、口の中に油を行き渡らせたら、ビニール袋や紙コップなどに吐き出して処理してください。
うがいをする時間の長さは自由ですが、理想としては20分かけてうがいをするのがベストです。
最初は1分でも大丈夫
普通のうがいでも10分やり続けるのは大変です。
ごま油うがいが美容に良いと言っても、いきなり10分うがいを続けるのは難しいかもしれません。
ですので、最初はぶくぶくうがいを30秒、がらがらうがいを30秒の合計1分から始めてみましょう。
慣れてきたら、無理をしない程度に時間を伸ばしてください。
毎日続けていれば必ず慣れてきますから、時間はあまり気にする必要はありません。
うがい液の処理に関する注意事項
うがいが終わったら、口の中のうがい液は排水溝に流さないようにしましょう。
油を流すことにつながりますし、排水溝が詰まる原因にもなります。
ごま油うがい効果を高めるポイント
ごま油うがいは、ヴァータというエネルギーを抑えるために行います。
ヴァータが優位になると、水分量が減少したり、血管が弱くなって老化が早まると言われています。
ごま油に含まれる有用成分は、ヴァータの活性を抑えることで美容効果を高めます。
よって、ごま油うがいはヴァータがもっとも優位になる朝、もしくは夕方に行うのがポイントです。
ごま油うがいは1日1回?
健康法ですから、回数に決まりはありません。
朝に1回でもいいですし、朝昼晩の3回やっても構いません。
ですが、美容効果を実感したいという方は、2回行うのがおすすめです。
うがいの効果は時間とともに薄れてしまいますから、2回やることで持続性を高められます。
朝は忙しくて時間がない、という場合は、ごま油で歯茎をマッサージするだけでも構いません。
有用成分できるだけ取り入れることが効果を高めるポイントになるのです。
ごま油うがいをするときの注意点
基本的に、ごま油うがいでトラブルになることはありません。
もともと体に良い油ですし、食用ですからごま油うがいをしたからといって不調が起こることもないでしょう。
ですが、口の中の状態や体調によってはトラブルになることもあるので注意点を押さえておいてください。
口内にトラブルがあるときはやらない
口内炎など口の中にトラブルがある場合は、ごま油うがいはやめておきましょう。
油のせいでトラブルが悪化することはありませんが、ごま油は炎症には効きません。
口の中はデリケートなので、トラブルが起こっているときには余分な成分を入れない方が良いと言われています。
よって、ごま油うがいはトラブルが改善してからにしましょう。
食後は気持ち悪くなることがある
白ごま油はサラっとしていますし、油臭さもありません。
それでも、慣れるまでは油っぽさを感じる方もいるでしょう。
食後でお腹が満たされた状態で油っぽさを感じると気持ち悪くなるかもしれません。
人によっては嘔吐することもあるので、食後すぐにごま油うがいをするのはやめましょう。
ごま油うがいは歯磨きではない
ごま油には、老廃物を取りこんで洗い流す働きがあります。
ですので口内を綺麗にしたり、舌苔を取り除いてくれますが歯磨きとは別物です。
ごま油うがいだけで口内の細菌や虫歯菌を取り除くことはできません。
歯磨きをしなければ歯周ポケットなどの汚れが取れないので、虫歯になってしまいます。
ごま油うがいも大事ですが、歯のケアはきちんと歯磨きで行いましょう。
ごま油うがいの効果についてのまとめ
ごま油うがいは、オイルプリングという古くから行われていた健康法です。
ただし、このうがいの効果はすぐに実感できるものではありません。
毎日きちんと続けることで、髪や肌への美容効果を実感できるようになるのです。
1週間やっても何も変わらないから止めた、というのでは、せっかくのセサモールの恩恵が受けられません。
逆に、毎日の習慣にしてしまえば、それだけで今よりもランクアップした美しさが手に入るので、しっかり続けていきましょう。