ストレス・イライラを解消する8つの対処法で心を癒やそう
今や、現代人にとってストレスというのは当たり前の物になっているといっても過言ではありません。
人間関係や仕事、日常生活の中でイライラを感じることが多すぎて、ストレスが溜まっていることを自覚できない人も多いようです。
しかし、その状態を放置するのは危険です。
初期段階であれば自覚症状はないものの、ストレスが溜まった状態が続くと病気を発症することもあります。
人によってはうつ病などの精神疾患を引き起こす可能性もあるので、侮ってはいけません。
そこで今回は、ストレスが溜まるとどういった症状や病気が引き起こされるのか、またそうならないようにするための8つの解消法をご紹介します。
目次
放置禁止!ストレスによって起こる症状とは?
ストレスを感じたからといって、それですぐに病気になるわけではありません。
ですが、放置をしていると体や心に不具合が起こります。
といっても、どういった症状が起こるか分かっていないと、自分にストレスが溜まっていることに気がつけません。
重篤(じゅうとく)な状態になる前に対策をしなければ、仕事ができなくなるリスクも高まるので要注意です。
では、ストレスによって起こる症状にはどういったものがあるのかを解説していきます。
急性胃腸炎
急性胃腸炎というのは、激しい嘔吐や下痢などの症状が発生する病気です。
ストレスを感じると、胃酸が過剰分泌されます。
胃酸は食べ物を溶かす働きをしているので、不要に分泌されると胃の内部にダメージを与えます。
胃酸によって免疫を司る細胞が減少すると、胃の免疫力が低下してウイルス感染を起こしやすくなるのです。
ウイルス感染した胃の内部では炎症が起こるため、機能が正常に働かなくなり、その結果嘔吐や下痢の症状が発生します。
急性胃腸炎は自然治癒することが少ないので、消化器科や胃腸科などを受診して治療を行なってください。
自律神経失調症
ストレスを感じると、体は抵抗するための交感神経の働きを活発にします。
本来であれば、交感神経は副交感神経と交互に働くのですが、ストレスを感じると交感神経が活発になりすぎて副交感神経の働きが鈍るのです。
自律神経は、交感神経と副交感神経によって保たれているため、バランスが乱れると自律神経失調症になってしまいます。
自律神経というのは心身の健康を守っているので、失調症になると倦怠感や頭痛、憂鬱感やネガティブなど症状が起こります。
こういった症状は原因が特定しづらく、内科で診てもらっても体には悪いところが見つからず治療ができないことが多いため、精神科や心療内科を受診しましょう。
うつ病
ストレスによるメンタルへの影響はうつ病という形で現れることがあります。
過剰なストレスを感じると、脳にあらゆる情報を伝達する物質が正常に働かなくなります。
そのため、わけもなく憂鬱になったり悲観的になったり、自分を責めたり、集中力や注意力が低下してしまうのです。
うつ病も自律神経失調症と同じく、原因や病気が特定しづらい症状です。
医師でも判断しづらいので、自己判断であれば余計にうつ病だと気づけないまま過ごしてしまいます。
しかし、うつ病はれっきとした精神疾患なので、上記のような症状が続く場合は精神科を受診してみてください。
突発性難聴
突発性難聴は、突然耳が聞こえない、もしくは聞き取りづらくなる病気で、はっきりした原因は分かっていません。
ですが、発症した人への問診から過度のストレスを抱えている人に発症しやすいことが分かっています。
症状は、片耳だけ聞こえなくなったり、聞こえるときと聞こえないときがあったり、人によってばらばらなのが特徴です。
ただし、突発性といっても症状が起こる前の段階で、耳鳴りが聞こえたり嘔吐感が続いたりすることもあります。
もし耳に異常を感じたら突発性難聴の前触れかもしれないので、耳鼻咽頭科で検査をしてもらうといいでしょう。
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹(じんましん)はアレルギー症状の一つですが、実はストレスで発症することもあるのです。
ストレスを感じると、自律神経が乱れることで免疫力が低下したり、ホルモンバランスが乱れて肌荒れが起こりやすくなったりします。
この2つの条件が重なると、ちょっとした刺激や普通であればアレルゲンとならないものを食べたり触れたりすることでじんましんが出てしまいます。
蕁麻疹(じんましん)がストレスによるものなのかは、薬を塗ることで判断できます。
薬によって症状が治まるのであれば他のことが原因ですが、治まらない場合はストレスが原因だと考えられます。
ストレスによるじんましんはメンタル的なことが関係しているため、根本的な治療を行なうには精神科を受診するのがベストです。
ストレスやイライラを解消する8つの方法
結論からいうと、ストレスやイライラは幸せを感じたり、リラックスしたりすることで解消できます。
一般的なストレス解消法は、カラオケで大声で歌う、旅行に行く、好きなものを思い切り食べるなどが挙げられます。
しかし、忙しい毎日の中で頻繁にカラオケや旅行に行くわけにはいきません。
好きなものを思い切り食べていたら太ってしまうかもしれず、余計にストレスを感じてしまうでしょう。
実は、もっと手軽に身近なところで解消する方法があるので、ぜひ実践してストレスを手放してください。
深呼吸をする
ストレスを感じると、アドレナリンというホルモンが分泌されます。
アドレナリンは精神を興奮させる作用があるため、過剰に分泌されてしまうとさらにストレスが溜まるという悪循環が起こります。
人によっては、イライラでパニックになることもあります。
そこで実践したいのが、1時間に1回の深呼吸です。
深呼吸をすると、アドレナリンの分泌を抑えることができるので、イライラを感じても気持ちを落ち着かせることができます。
イライラが収まればストレスも感じにくくなりますから、結果的にストレスを溜め込むのを防げます。
お笑い番組を見る
笑うことは、もっとも簡単なストレス解消法であり健康法となります。
人間が笑うと、免疫機能をコントロールする間脳に興奮が伝達され、情報伝達物質の一つであるペプチドがたくさん作られます。
大量生成されたペプチドは、血液やリンパ液に取り込まれて体内を巡り、免疫力を高める働きをしてくれるのです。
ストレスを感じると免疫力が低下しますが、たくさん笑うことで免疫力が復活し、病気に対して強い体を作ることができます。
また、笑いというのはアルファ波を増やしたり、自律神経を整えたり、幸福感をもたらすエンドルフィンというホルモンの分泌を促します。
つまり、ストレスを根本から解消できるので、好きな芸人さんやYouTubeの面白ろ動画などをみてたくさん笑いましょう。
ストレッチをする
ストレスは体に緊張感を与えるため、筋肉や体が硬くなり、血液の巡りが悪くなるなどの症状が起こります。
この状態を解消してくれるのがストレッチです。
ストレッチは硬くなった筋肉を伸ばして、筋肉内の血流を改善したり、筋肉が収縮しやすい状態に整えたりできます。
ちなみに、ストレッチをすると、リラックス状態を表わすアルファ波が放出されることが分かっています。
つまりストレッチはリラックス効果があるので、ストレスの解消効果も期待できるのです。
1日3分だけでもいいので、ちょっとした空き時間にストレッチをすれば、それだけで蓄積を防ぐことが可能です。
脚の裏側全体を伸ばすストレッチ
床に座ったら、両足をまっすぐ前に伸ばします。
次に、骨盤をしっかり立てて姿勢を整えたら、骨盤から(脚の付け根)上半身を折り曲げてつま先を掴みます。
呼吸を、伸びている脚の裏側に送るようなイメージで、じんわりと伸ばしていきましょう。
普段の生活では伸ばすことがない部分なので、しっかり伸ばして血流を改善してください。
座ったままできる体ひねりストレッチ
仕事の合間でもできるのが、体をひねるストレッチです。
骨盤を立てて椅子にまっすぐに座ったら、背骨からひねるイメージでゆっくり体を右側に回します。
首だけを動かすのではなく、腰の背骨から1本ずつ後ろを向くように、反動をつけずひねりましょう。
これ以上ひねれない、という部分で止まったら3回から5回深呼吸をして、ゆっくり元に戻ります。
反対側も同様に行うと、縮こまりやすい体の側面や前側を伸びることで、血行も促進されます。
カフェインを摂取する
カフェインは神経を興奮させたり、健康に良くないというイメージがあるかもしれません。
しかし、適量であればリラックス効果や集中力をアップする効果があり、ストレスの解消にもつながります。
カフェインといえばコーヒーですが、紅茶やウーロン茶、緑茶など発酵茶葉を使った飲み物にも含まれています。
過剰摂取は良くありませんが、仕事前に1杯、仕事の合間に1杯というように、適度な間隔を空ければ問題ありません。
また、好きな飲み物をゆっくり飲むというのは、満足感も得られるのでストレス解消効果が期待できます。
リラックス効果のためには、無理に砂糖や牛乳を控えない方が良いので、自分が美味しいと思える飲み方で飲んでください。
「私は大丈夫、なんとかなる」と唱え続ける
最近、ポジティブなワードを唱え続けるアファメーションが人気となっていますが、これはストレス解消にも効果的です。
特に、仕事や人間関係などの不安でストレスを感じている場合は効果が得られやすいといわれています。
自分が安心できるワードであれば何でも良いのですが、思いつかない場合は「私は大丈夫」「なんとかなる」というワードを唱えましょう。
潜在意識にすり込んでポジティブ思考になるのは1,000回唱えるのが理想ですが、10回でも20回でも口癖のように唱えればストレスを解消できます。
ちなみに、「ありがとう」というアファメーションもありますが、感謝できる状況でないと逆にストレスになるので注意しましょう。
窓の外を5分間眺める
パソコン作業などで目を酷使すると、目の疲れからストレスが発生します。
また、パソコンやスマホからはブルーライトが発生するため、慢性的な緊張感によりストレスが溜まります。
こういった状態を改善するには、遠くを見ることがポイントです。
特に、窓の外の景色は開放的な気分になれるうえに、焦点を定めないことで目の疲れを緩和できるのでおすすめです。
この解消法のポイントは、外の景色をぼんやりと眺めることです。
何かに焦点を当ててしまうと、それを見るために目を使ってしまうので、景色が2重になるぐらいの感覚で眺めてください。
観葉植物を育てる
緑色というのは気分をリラックスさせる効果があり、さらに植物自体も癒やしを与えてくれます。
部屋に緑があると、それだけで気持ちが落ち着くので、観葉植物を育てるのもストレス解消になります。
枯れた葉を取ってあげたり、土が乾いていないかチェックしたり、世話をするときは無心になれるのもおすすめポイントです。
ストレスの原因となることは、無意識に頭に浮かんでくるので余計にイライラしてしまいます。
そのため、家に帰ってもくつろげず、テレビを観ても頭に入ってこないこともあるでしょう。
植物を育てていれば、色のリラックス効果と育てる作業により、嫌なことを考える時間も少なくできます。
自分にご褒美をあげる
自分が幸せを感じる瞬間をたくさん与えてあげると、自然にストレスが解消できます。
たとえば、大好きなスイーツを食べる、いつもよりちょっと高いワインを飲む、ネイルを整えるなど自分にご褒美をあげましょう。
好きなものを食べたり飲んだり、キレイな指先が目に入ったりすると幸せな気分になりますね。
幸せを感じると、嫌なことやイライラが頭から離れていきます。
ご褒美は何でも構いませんが、普段は我慢していることをしてあげると、より高いストレス解消効果が期待できます。
ストレス・イライラを解消する方法まとめ
残念ながら、現代社会ではストレスを感じずに生活することは難しいのが実情です。
職場の人間関係や不規則な生活、子育て、生活への不安、金銭トラブルなどストレスの種はあらゆるところに転がっています。
こういった状況から逃げるのは困難なので、ストレスを感じたらこまめに発散することが重要です。
たとえ自覚症状がなくても、こまめに解消することで蓄積を防ぐことができます。
原因が分からないけど体調が悪い、なぜか常にイライラしてしまうというのはストレスが溜まってきている証拠です。
このような状態になる前に、「嬉しい」「楽しい」「美味しい」など幸せを感じる瞬間をたくさん作って、ストレスに負けない体作りをしていきましょう。