産後の体型戻しはいつから?出産前の体型に戻す8つの方法
妊娠すると出産までの間に体型がどんどん変化するものです。
大きなお腹を支えるために、体重が増えて骨盤も歪み、体型が崩れてしまいます。
赤ちゃんが生まれても思いのほか体重は減らず、太りやすくなったり、お腹や下半身に贅肉がついてしまって洋服のサイズが変わってしまったという人も多いはずです。
実は妊娠中についた余分な脂肪や横に開いてしまった骨盤は、出産して時間が経てば自然と元に戻るわけではありません。
元の体型に戻しやすい時期というものがあり、適切な方法で対処する必要があるのです。
もしその時期を逃してしまえば余分な脂肪が定着してしまい、いつになっても出産時の体型から抜け出せなくなるなんてこともあります。
そこで今回は、産後の体型戻しはいつからすればいいのかや、出産前の体型に戻す8つの方法などをご紹介します。
「出産してから体型が変わってしまった!」「なんとかして元の体型に戻したい!」とお悩みの女性は、ぜひ参考にしてください。
産後の体型戻しはいつから?
女性は妊娠すると、出産&産後に備えて身体にエネルギーを蓄えようと脂肪がつきやすくなります。
また出産時に骨盤が大きく開くことで骨盤に歪みが生じやすくなり、下半身太りになるのです。
下半身太りは、冷え性・便秘・尿漏れ・婦人科系の病気などのさまざまな身体の不調を引き起こす原因となる場合もあるため、積極的に体型戻しに取り組むことをオススメします。
産後の体型戻しは、体型や骨盤の戻ろうとする力が働く産後6ヶ月頃までの間が効果的と言われています。
出産後約1ヶ月は出産のダメージを回復するために安静にしておく必要がありますが、生後1ヶ月健診でママの体に問題がなく体調が良ければ、積極的に体型戻しに取り組みましょう。
ただし、過度な運動や食事制限などのダイエットは産後の身体に悪影響を及ぼす危険があるため、正しい方法で無理なく行なっていくことが大切です。
出産前の体型に戻す8つの方法
産後すぐには本格的な運動やエクササイズなどは始められませんが、体調に問題がなければ出来ることから少しずつケアを始めていきましょう。
①母乳育児にする
赤ちゃんにとってもママにとってもメリットがたくさんある母乳育児ですが、その中の一つに赤ちゃんに母乳をあげるだけで自然に体重が減っていくというメリットがあります。
これは体脂肪が母乳の分泌に使われるためだと言われています。
しかも母乳育児を続けていると子宮復古の促進効果も高まるため、体の回復にも役立つのです。
毎日しっかりと栄養を摂取し、赤ちゃんにたっぷりと母乳をあげましょう。
ただし与える母乳以上にカロリーを過剰に摂取してしまうと、過剰分がママの脂肪になってしまうので注意してください。
②和食中心の食事にする
体重を減らしたいからといって、無理に食事制限をすることはやめましょう。
産後ママの体力を早く回復させるためにも、良い母乳を赤ちゃんに与えるためにも、食事に気をつけてしっかり栄養を摂る必要があるのです。
カロリーは控えながら、緑黄色野菜や大豆製品、海藻類などのミネラルやビタミンをたっぷり摂ることのできる和食中心の食事がオススメです。
常備菜として ひじきや切り干し大根、五目豆などをストックしておくと、育児で大変な時にも便利ですよ。
また母乳に良いとされるハーブティーも上手に取り入れてみてください。
脂肪や糖分の多いものは、母乳がつまる原因となるために避けた方がいいですが、気にし過ぎてもストレスになります。
たまには頑張っている自分を甘やかしてあげましょう。
③骨盤を戻す骨盤ベルトやガードルを使う
骨盤を戻す骨盤ベルトやガードルは、体調が落ち着いてきたら使い始めましょう。
妊娠や出産時に大きく開いた骨盤を自然に正しい位置に戻るようにサポートしてくれます。
最初はウエストやお腹を締めつけない骨盤を支えてくれる骨盤ベルトがオススメです。
骨盤ベルトよりもシェイプアップができてウエストラインを整えてくれるガードルは、体調が落ち着いて「よし!ボディメイクするぞ!」となる産後1ヶ月頃から使用しましょう。
ウエスト部分がマジックテープの調整可能なものを選び、締め付け過ぎないようにしてください。
④静的な運動の産褥体操(さんじょくたいそう)から始める
産後すぐに走ったり飛び跳ねたりといった激しい運動は、刺激が強く体にも負担がかかってしまうためオススメできません。
産後1ヶ月頃になったら、産後の体に優しい産褥体操(さんじょくたいそう)から始めましょう。
胸式呼吸や腹式呼吸を取り入れた産褥体操(さんじょくたいそう)は、基本的に横になった姿勢で行なうものなので産後でも無理なく行うことができます。
血液の循環を促す産褥体操(さんじょくたいそう)は、お腹の壁や骨盤底筋の回復をサポートしてくれるだけでなく、産後に起こりやすい尿失禁や腰痛、便秘などの予防にも役立ちます。
産院で正しい産褥体操(さんじょくたいそう)の方法やコツなどの指導を受けることもできます。
体に無理のない範囲で行いましょう。
⑤骨盤を引き締めるウォーキングを取り入れる
短時間の散歩ができるようになったら、ウォーキングを始めてみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんを抱っこしたり、ベビーカーを押しながらの散歩も悪くはありませんが、姿勢が前かがみになってしまいがちなので一人の方がオススメです。
骨盤が横に開いている状態で歩くと、一般的に歩幅が狭まって歩隔は広がってしまいます。
骨盤が引き締まってくると、妊娠前のように美しくテンポ良く歩けるようになるため、自分でも変化が感じられます。
ウォーキングの効果は、骨盤の引き締めのほかにも、姿勢の改善や下半身の筋力強化などが期待できます。
歩行は、気分をリフレッシュし自律神経を整える作用もあるため、ストレスのたまりやすい育児中には最適です。
一人でウォーキングすることが難しい場合は、同様の効果が期待できる踏み台昇降を行いましょう。
⑥骨盤の歪みを整える骨盤回しをする
骨盤回しは、骨盤の歪みを整える効果があると言われています。
また腰がスムーズに回るか回らないかで骨盤の歪みを確認することができます。
骨盤の歪みから不自然な回し方になってしまった方は念入りに行いましょう。
骨盤回しのやり方
- 立った状態で、両足は肩幅に開きます。
- 手は腰に置き、フラフープを回すように腰をゆっくり回しましょう。
- 右回りと左回りをそれぞれ20~30回ほど回します。
⑦腰周りの歪みに効く腰倒し体操をする
腰倒し体操は、腰周りの歪みに効果が期待できると言われています。
さらに膝の間にクッションやバスタオルなどを挟んで落ちないように体操を行えば、太もも内側の脂肪燃焼を促すこともできます。
腰倒し体操のやり方
- 仰向けに寝た状態で、膝を90度に曲げます。
- 足の裏は床につき、手は腰に添えましょう。
- そのまま膝をゆっくりと左右交互に倒します。
- これを20回行ってください。
⑧赤ちゃんと一緒にできるストレッチをする
1人でする運動やストレッチは、育児中だとなかなか時間を確保するのは難しいものです。
しかし少し意識を変えるだけで、育児がそのまま体型戻しの運動になります。
例えば、赤ちゃんを横抱きしたまま腰が動かないようにゆっくりと身体を左右に倒せば、抱っこをしながら姿勢を整えるストレッチができます。
赤ちゃんが生後間もない頃は、椅子に座りながらしてもOKです。
他にも、授乳をする際に椅子に浅めに座り、落ちないように内ももにタオルを丸めてはさんでおくだけで骨盤底筋ストレッチができます。
内ももが細くなるだけでなく、産後の尿漏れや膣の緩みにも効果があるとされています。
産後の体型が戻らないNG習慣
産後に変化した体型がなかなか戻らない場合、日々の悪習慣が原因となっているかもしれません。
心当たりがある人は、改善するように心がけましょう。
授乳の姿勢が悪い
背筋が丸まった状態で授乳していませんか?
横座りやぺたんこ座りで授乳していませんか?
産後の体型を戻すには、1日に何度も行なう授乳の姿勢も大切です。
猫背の状態で授乳を続けているとお腹の脂肪が取れにくくなりますし、横座りやぺたんこ座りでの授乳は骨盤の歪みに繋がってしまいます。
授乳時の姿勢は背筋を真っ直ぐのばすようにし、椅子に座れない場合でもあぐらや正座で座るようにしてください。
毎日の授乳時間も、体型戻しに役立てましょう。
骨盤が歪んでいる
妊娠・出産時に骨盤が緩み開くことは仕方のないことです。
しかし開いた骨盤は、産後ある程度は自然と戻りますが、完全に元通りにするにはきちんとケアをしてあげることが必要となります。
もし歪んだ状態のまま放置しておけば、骨盤の動きが硬くなり体型が元に戻らない大きな要因になってしまうのです。
骨盤の歪みを整えるガードルや運動などをして、少しずつでも毎日ケアを続けましょう。
運動量が少ない
産後は自由に体を動かせるようになるまでに時間がかかるため、体を動かす習慣がなくなってしまう人が多くいます。
運動量が少ないと、体に脂肪がたまりやすくなってしまいます。
育児に追われて運動する時間がなかなかとれなくなりますが、上記で紹介した赤ちゃんと出来るストレッチなどもあるため、意識して体を動かすようにしましょう。
食べ過ぎている
授乳をしているとお腹が空きやすくなったり、妊娠中に好きなように食べれなかった反動で妊娠前に比べて食べる量が増えてしまい、体重が増加してしまうことがあります。
脂っこいものや甘いものはほどほどにし、なるべくバランスの良い食事を心がけましょう。
産後の体型戻し成功体験談
出産後の体型戻しが成功した人の意見をまとめてみました。
- 母乳育児をしていたら、自然に妊娠前よりも体重が落ちた。(30歳/主婦)
- 妊娠中と出産後の体重管理をしっかりした。(25歳/パート)
- 育児の合間になるべくストレッチをするようにした。(40歳/主婦)
- 妊娠時にあまり体重を増やしすぎないように暴飲暴食しなかった。出産後もバランスの良い食事を心掛けた。(27歳/正社員)
- お金と時間をかけてエステに通った。(34歳/アルバイト)
体型が元に戻った又は変わらなかったという人は、妊娠中から太りすぎないように努力をしていたり、出産後もしっかりコントロールしているといえます。
産後の体型戻しをする際の注意点
産後の体型戻しをする際の3つの注意点をご紹介しますので、しっかり意識して守りましょう。
①産後すぐは体を休めることが優先
出産直後は、体調が安定していないため絶対安静です。
無理に行うと急な体調不良を起こす可能性もあります。
必ず体調が落ち着いてから行ってください。
②疲れた時は休憩をする
運動やストレッチは必ず体調の良い時に行い、疲れた時は無理せずにやめておきましょう。
自分の体の声に耳を傾けながら、無理のない範囲で行ってください。
③医師や助産師に許可をとる
出産後は意外と動けてしまうという人も多く、産褥体操などは入院中からでも出来ます。
しかしママの体調によっては絶対安静となる場合もあるため、必ず医師や助産師に許可をとってから行うようにしましょう。
産後の体型戻し方法についてのまとめ
産後の体型戻しの時期や方法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
出産後は思っていた以上に体型が変わってしまうため、多くの女性が悩むものです。
しかし今回ご紹介した体型戻しの方法を出来るだけ早い時期から実践することで、妊娠前の体型を取り戻すことができます。
産後の生活は赤ちゃん中心となって忙しく大変な時期でもありますが、少しずつでも続けることが大切です。
子育ての合間や自身の体調が良い時に、無理のない範囲で生活に取り入れてみてくださいね。