老眼改善トレーニング5選と老眼を簡単に治す6つの方法とは
老眼というと、中高年以上の年齢層に発症するイメージがあるかもしれません。
しかし、今はスマホやパソコンの普及、カラーコンタクトなど目を酷使する環境によって若い人でも老眼になる方が増えています。
老眼はただ視力が低下するというのではなく、近くのものだけピントがぼやけます。
そのため普通のメガネでは対応が難しく、コンタクトレンズをしている場合でも視力矯正用のメガネが必要になることがあります。
何も対処をしないで老眼を放っておくと進行する場合もあります。
そこで今回は、老眼を簡単に治す6つ方法と改善トレーニング5選をご紹介します。
老眼の方はもちろん、老眼の可能性がある方は是非参考にしていただき、改善トレーニングを始めましょう。
老眼を改善するための基礎知識
老眼とは?
老眼は、手元の小さい字がぼやけたり、遠くから近くへ視線を移した時にピントが合わせづらくなる症状です。
一般的には30代後半から40代にかけて症状が出始めます。
個人差はありますが、老眼になると症状は少しずつ進行し、60代を過ぎたあたりで視力が安定するようになります。
ただし視力が安定すると言っても、症状が改善されるわけではありません。
近くのものを見る力、ピント調節機能がこれ以上悪くならないというだけで、見えづらさはずっと続きます。
老眼のメカニズム
目には、カメラで言うとレンズの役割を持つ水晶体が存在しています。
この水晶体の周りを囲んでいる筋肉が毛様体筋で、この筋肉が収縮することで水晶体の厚みが変化します。
遠くを見るときは毛様体筋が緩むことで水晶体が薄くなり、近くを見るときは毛様体筋が縮むことで水晶体が厚くなり、ピントを調節するのです。
老眼は、ピント調節機能を司る水晶体の柔軟性が失われること、そして毛様体筋の衰えによって発症します。
水晶体が硬くなったり、毛様体筋の収縮が滞ると、モノを見るときにピントが合わなくなるため老眼になってしまうのですね。
老眼のチェック方法
老眼は、小さな文字が見えづらい、近くを見るとピントがぼやけるというのが代表的な症状になります。
ですが老眼の症状はこれだけではありません。
やたらと目が疲れやすくなった、暗いところで文字が見えづらくなったというのも老眼の初期症状です。
また、慢性的に肩コリや首コリがする、目の奥がしょぼしょぼしたり、乾燥したりするのも老眼の可能性があります。
特に目を酷使している方は、年齢に関わらず老眼が発症しやすいので、こういった症状に気づいたらすぐに対策を始めましょう。
近視なら老眼にはならない?
近視だと老眼にならないという説がありますが、老眼と近視は違います。
老眼は、水晶体や毛様体筋の衰えによって起こるものであり、近視であってもこれらの組織の衰えは同様に起こります。
ただし近視の方の場合は、もともと近くのものにピントが合っているため、老眼を自覚しづらいだけなのです。
ですので、逆に老眼に気がつかず進行させてしまうことになるリスクが高いと言えるでしょう。
スマホ老眼に要注意
近年、20代から30代の方を中心に増えているのがスマホ老眼です。
加齢によって発症する老眼と違い、スマホ老眼は名前の通りスマホが原因で発症します。
人間は本来、光を発生するものを直視することはありませんが、スマホやパソコンなどは光を発生させています。
その画面を長時間見続けると、毛様体筋などが疲弊してスマホ老眼が発症するのです。
スマホ老眼の怖いところは、現代人の生活にスマホが欠かせなくなっていることです。
スマホが原因で老眼を引き起こしているのですから、スマホの利用時間を減らすことが一番の対策法になります。
ですが、スマホが手放せないという方が多いため、スマホ老眼は進行しやすく改善しづらいのです。
老眼を改善する6つの方法
老眼は病気ではなく衰えによって発症する症状なので、厳密に言うと治すことはできません。
しかし、水晶体や毛様体筋が劣化するのを防ぐことは可能です。
また過度にかかっていた負担を緩和したり、血流を促進することで栄養が行き渡れば改善するのは不可能ではありません。
完璧に治らないからといって、老眼を放っておくとさらに進行して近くが見えづらくなります。
よって、元の視力に戻る戻らないではなく、悪化を防いで症状を改善するために対策を実践してみましょう。
わざとピントを合わせない
このトレーニングは、ピントをあえて合わないようにしてぼやけさせることで、毛様体筋の緊張をほぐす効果が期待できます。
やり方はとても簡単で、まずは目から20cmほどのところに手のひらを持ってきます。
最初は無意識に焦点を合わせてしまうので、手のひらがはっきり見えますが、これをあえてぼやかします。
目の前の手のひらがぼやけたら、その状態で3分から5分ほどキープします。
目の前のものに焦点を合わせないと毛様体筋が緩み、収縮もスムーズになります。
100均の老眼鏡を活用する
わざと焦点をぼやけさせるのが難しい、という方は、100均の老眼鏡を活用してみましょう。
+2度の老眼鏡をかけると、何を見てもぼやけます。
つまり意識しなくてもピントが合わないので、簡単に焦点をぼやけさせることができるのです。
老眼鏡をかけたら、景色やテレビを5分間ぼーっと眺めてください。
たったこれだけで毛様体筋をリラックスさせる効果が期待できます。
ツボ押しで疲労回復
水晶体や毛様体筋の衰えは、目の疲れが大きく関係しているので、目を酷使する方はツボ押しで疲労を回復させましょう。
目の疲労に効くツボはいろいろありますが、一番分かりやすいのは「睛明(せいめい)」と「攅竹(さんちく)」というツボです。
睛明(せいめい)は、目頭のすぐ隣、鼻の付け根部分にあります。
攅竹(さんちく)は、眉頭のすぐ下の少し凹んだ部分にあるので、人差し指などを使って優しく揉みほぐしてください。
ツボ押しは強すぎると逆効果になるため、気持ち良いと感じられる程度の強さで押しましょう。
また、どちらのツボも目に近いので、爪で眼球などを傷つけないように注意してください。
メイクをしているときは合谷(ごうこく)のツボを刺激
睛明(せいめい)と攅竹(さんちく)のツボは、目のすぐ近くにあるのでメイクをしているとメイク崩れが気になりますね。
そんな時は、手にある「合谷(ごうこく)」のツボを押して疲労を回復するといいでしょう。
合谷(ごうこく)のツボは、人差し指の骨と親指の骨が交わる部分の凹みにあります。
万能のツボとも呼ばれる合谷は、目の疲れの緩和だけではなく、胃腸の不調改善や血行の促進にも効果的です。
合谷であればメイク崩れの心配もないので、こまめに押す習慣をつけましょう。
ホットパックで血行促進
目の疲れを放っておくと、老眼はまったく改善できません。
疲れを取るには、血行を促進して栄養を行き渡らせるのが効果的なので、ホットパックを行いましょう。
濡らしたタオルをレンジで30秒から1分ほど温めたら、肌に触れて気持ちよい熱さになるまで冷まします。
そのタオルを目の上に置いて温めてください。
温める時間に決まりはないので、疲れが取れたと感じるまで繰り返し温めるのがポイントです。
アイマスクも効果的
最近は、発熱剤入りのホットアイマスクや小豆入りで適度な重みのあるアイマスクなど機能性に優れた商品があります。
こういったアイマスクを使うと、手軽に目の疲れを緩和できるので、取り入れてみると良いでしょう。
少しお値段は張りますが、目に装着すると全体をマッサージしてくれるアイケア専用のマッサージ器を使えばより効果的に疲労を回復できます。
普通のアイマスクでも寝るときに使えば、しっかり光を遮れるので睡眠の質を高めるのにも効果的です。
遠近トレーニングで毛様体筋を鍛える
これは下段で紹介する「ピント調節運動」と似ているトレーニングですが、少しハードなトレーニング法です。
目の前に人差し指を置いて、ピントをしっかり合わせて3秒キープします。
次に3mほど遠くを見つめて対象物にピントを合わせ、その状態を3秒キープします。
これを10回ほど繰り返すのが遠近トレーニングです。
ピント調節運動よりも近距離の対象物にピントを合わせるので、効率よく毛様体筋を鍛えることができます。
良質な睡眠を取る
目が本当に休めるのは、目をつぶっている時です。
ですので、睡眠というのは老眼の原因となる眼精疲労や目の疲れの回復には欠かせません。
良質な睡眠を取ることで、ダメージが蓄積している目の組織がきちんと修復されます。
また、長時間目を休ませるので、目の機能の回復にも効果的です。
間接的な改善方法ですが、目を使い続けていると組織の機能が低下するので、夜ふかしはやめて良質な睡眠をしっかり取りましょう。
寝る前のスマホはNG
最近は、寝る直前までスマホをいじっている方が多いようです。
ですがスマホは光を発生させるものであり、スマホを見続けるのは懐中電灯を見続けるのと同じです。
光が目に入ると、体は交感神経を活発にするので、良質な睡眠に必要な副交感神経が働きません。
これは自律神経の乱れにもつながり、より目のトラブルを引き起こしやすくなります。
ですので、寝る前は光を目に入れないようにして、副交感神経が優位になるようにしましょう。
老眼鏡を活用する
老眼鏡を使うと老眼が進行する、という噂があるので、老眼で不便でも我慢をしている方も多いようです。
ですが、老眼なのに老眼鏡を使わないということは、見えづらい状態を放置しているのと同じです。
見えづらいと、目は一生懸命ピントを合わせようとするので、さらに疲れさせてしまい老眼が進行します。
老眼鏡を活用するのは、老眼の改善の直接的な対策法ではありません。
しかし、活用することで進行を送らせたり、目をムダに疲れさせない効果があります。
ですので老眼で不便さを感じる場合は、老眼鏡を積極的に使って目に余計な疲労を与えないことも間接的な対策になるのです。
100均の老眼鏡で大丈夫?
老眼改善のトレーニングとして使うのであれば、100均の老眼鏡でも構いません。
しかし、目を疲れさせないために使う場合は、きちんとした眼鏡屋さんで視力にあったものを作りましょう。
せっかく視力をサポートするために老眼鏡を使うのに、それが視力と合っていなければ結果的に負担をかけることになります。
最近は老眼鏡でも薄いレンズで作れますし、フレームもおしゃれなのでファッションアイテムとしても活躍してくれます。
少し高いお値段でも、ピントが楽に合わせられる老眼鏡は目の負担を取り除くのに効果的ですから、自分にあった老眼鏡を作ってください。
老眼改善におすすめのトレーニング5選
加齢による衰えや酷使することで水晶体や毛様体筋の働きが劣化するのはしょうがないことです。
しかし、他の筋肉と同じで、毛様体筋は鍛えることで老化を遅らせることは可能です。
毛様体筋のトレーニングをしたり、定期的に目を休ませたりすれば老眼の予防につながります。
まだまだ老眼になる年齢じゃない、と油断していると、知らないうちに毛様体筋は衰えてしまいます。
今は、スマホゲームアプリや動画アプリなど目を疲れさせるツールがたくさんあるので、若い方でもしっかり予防対策を行うのがおすすめです。
まばたき体操
まばたき体操は、とにかく手軽にできるトレーニングなので、通勤通学途中でもやりやすいです。
まず目にギュッと力をいれて、しっかり閉じます。
次に、目を思い切りパッと見開いたら、そのまま3秒キープしてください。
このまばたき体操を3セットから5セット、特に目の疲れを感じたときに行うと効果的です。
眼球ぐるぐる運動
眼球ぐるぐる運動は、顔をいっさい動かさずに眼球だけを回す運動です。
まず上を見たら、右斜め上、右、右斜め下、下、左斜め下、左、左斜め上、上というようにぐるっと1周回しましょう。
各方向を1秒ずつ見るイメージで、ゆっくりと思い切り眼球を動かしてください。
この運動を、左回りと右回りで3セットずつ行いましょう。
ピント調節運動
ペンなどを目線の目標になるものを持ったら、腕をまっすぐ前に伸ばします。
目標に焦点を合わせて3秒ほど見つめたら、次は遠くの景色に焦点を合わせて3秒ほど見つめます。
近くのものと遠くのものを交互に見るピント調節運動は、3セットから5セットほど行うと効果的です。
特にパソコンを使ったデスクワークなど、近くのものを見続ける時間が長い方は毛様体筋が衰えやすいので、意識して鍛えるといいですね。
1時間に1回は目を休ませる
スマホやパソコンを長時間見続けていると、毛様体筋はどんどん衰えていきます。
また、水晶体の機能も低下してしまいますし、年齢に関わらず老眼が進行するので気をつけましょう。
1時間に1回は目を休ませることを心がけて、その合間に老眼予防のトレーニングを行うのがおすすめです。
目の酷使は、老眼だけではなくドライアイや眼精疲労の原因にもなります。
こういった目のトラブルを予防するためにも、必ず目を休憩させてあげてください。
サプリメントで栄養補給
体は栄養を受け取って組織を修復していますが、これは目も同じです。
目に必要な栄養をきちんと補給すれば、修復もスムーズに行われますし、疲れも緩和されるので老眼の予防や改善に効果的です。
目に良いと言われる栄養素は、ルテインやアントシアニン、ビタミン、ポリフェノールなどが挙げられます。
ビタミンやポリフェノールは多くの食材に含まれていますが、ルテインやアントシアニンが豊富という食材は少ないです。
ですので、ダイレクトに栄養補給ができるサプリメントを活用してしっかり栄養を補給してあげましょう。
老眼改善トレーニングまとめ
顔や体のケアはしていても、目は何かトラブルがあるまでケアをしないという方も多いのではないでしょうか。
ですが、目は起きている間中、ほとんど無休で働いています。
顔のパーツの中でも一番酷使しているのですから、大切にしてあげたいですね。
老眼になってしまうのはしょうがないことであっても、しっかりケアをしていたわってあげましょう。
老眼を完全に治すのは無理でも、地道にケアを続ければ、症状を緩和したり進行を止めることは可能です。
何でもクリアにくっきり見えると心も明るくなるので、老眼だからと諦めずに、簡単ケアで快適な視界を取り戻してくださいね。