インナードライ肌のスキンケア法7選!ベタつかせない自宅ケア法
べたつきが気になる、てかてかするという方はさっぱり系のスキンケアを心がけているのではないでしょうか。
ですが、どんなに皮脂をとっても乳液を使わずにケアをしていてもべたつく、テカるというのはインナードライかもしれません。
インナードライというのは、表面は乾燥していないけど、内側が乾燥している状態のお肌のことです。
名前は聞いたことがあるけど、いまいちよく分からないという方も多いでしょう。
確かに、肌の内側は自分では分かりませんし、なぜ乾燥しているのに表面がべたつくのかも分かりづらいですね。
そこで今回は、インナードライ肌の原因や7つのスキンケア方法について詳しく解説していきます。
目次
インナードライ肌とは
インナードライ肌は、乾燥性脂性肌と呼ばれる肌質の一種で、女性の約80%がインナードライ肌だと言われています。
この肌質のやっかいなところは、表面的にはべたついているのに、内側が乾燥しているというところです。
インナードライ肌は、肌の水分量が不足しているため、水分が蒸発しないように皮脂が過剰分泌されてしまいます。
そのため、乾燥しているのに肌はべたつくという症状が起こるのです。
インナードライ肌は、脂性肌と乾燥肌の両方の肌質を持っているので、どちらかの肌質に偏ったスキンケアは禁物です。
間違ったスキンケアをしてしまうと、油分と水分のバランスがどんどん崩れていくので早めに改善しましょう。
インナードライ肌の原因
インナードライ肌を改善する方法は、スキンケアの見直しや生活習慣の改善などいろいろあります。
ただし、それだけで改善できるとは限りません。
インナードライ肌は後天的になるものですから、何かしらの原因があります。
どんなことであっても、その状態を引き起こしている原因を取り除かない限り、トラブルは改善できないのです。
たとえば、カロリーオーバーで太った人が摂取カロリーを減らさなければ、何時間有酸素運動をしても痩せません。
それと同じで、インナードライ肌を改善も原因を知ることが重要なので、当てはまることがあればすぐに改善しましょう。
洗顔のやり過ぎ
べたつきやテカリが気になる場合は、洗顔で皮脂をしっかり落とすことが大事と思っている方が多いようです。
確かに、不要な皮脂は落とさなくてはいけませんし、汚れを落とすことも大切です。
ですが洗顔をやり過ぎると、肌に必要な皮脂まで落としてしまいます。
肌には、天然の保湿クリームと言われる皮脂膜が乾燥を防いでいますが、皮脂膜を形成するのは皮脂と汗です。
そのため、皮脂を根こそぎ落としてしまうと、皮脂膜が作れなくなり乾燥肌が引き起こされるのです。
肌が乾燥すればするほど、皮脂がたくさん分泌されるのでインナードライ肌になってしまいます。
どんなメイクでも同じクレンジングをしている
クレンジングは、肌にもっとも負担をかける洗顔アイテムです。
メイクアイテムはほとんどが油分でできているので、メイクを落とすには強力な洗浄成分が必要です。
クレンジングをするだけでも肌には負担がかかります。
よって、最もNGなのがナチュラルメイクでもオイルクレンジングを使うことです。
オイルクレンジングはどんなメイクも落せるので便利ですが、ナチュラルメイクの場合は皮脂を全部落としてしまいます。
ナチュラルメイクであれば、ミルククレンジングなど肌に優しいクレンジングで十分に落せます。
それなのに負担の大きいクレンジングを使っていると、肌機能はどんどん低下して乾燥肌になってしまうのです。
ストレスが溜まっている
ストレスを感じると、体はストレスに対抗するために交感神経を活性化します。
交感神経は副交感神経と交互に働いてバランスを保っていますが、ストレスのせいで交感神経だけが働くと自律神経のバランスが崩れます。
自律神経は皮脂の分泌量をコントロールしているため、バランスが崩れると女性ホルモンの分泌が上手くコントロールできなくなります。
すると、プロゲステロンという女性ホルモンが多く分泌されるのですが、このホルモンには皮脂の分泌量を増やす働きがあります。
そのため、ストレスが溜まっている方は皮脂が過剰分泌されやすくなるのです。
また、男性ホルモンに似た抗ストレスホルモンも分泌されるため、その働きで皮脂の分泌量が増えてインナードライ肌になることもあります。
不規則な睡眠
睡眠は、ただ眠るだけではなく細胞の修復や再生を行う時間でもあります。
修復や再生の機能の中でも、特に重要なのがターンオーバーです。
ターンオーバーは古い角質と新しい細胞を入れ替える機能で、睡眠中にしか行われません。
ですので睡眠時間が短かったり、眠りが浅かったりすると、ターンオーバーが行われず古い角質が残ったままになってしまいます。
古い角質は水分を保持する力もないので、肌の乾燥を引き起こしてしまいます。
さらに、睡眠中は細胞の修復を行う成長ホルモンが分泌されますが、このホルモンも不足することで肌トラブルのリスクも高くなるのです。
インナードライ肌のチェック方法
インナードライ肌を正式にチェックするには、肌の油分量と水分量を調べなくてはいけません。
ですが、自分で手軽にチェックする方法もあります。
インナードライ肌の改善で大事なのは、1日も早く正しいスキンケアを始めることです。
まずは以下のチェックリストで、いくつ当てはまるか確認をしてみましょう。
- 皮脂でテカっているのに肌が突っ張る
- TゾーンはべたべたなのにUゾーンは乾燥している
- 化粧下地を使ってもファンデーションの密着度が低い
- スキンケアは化粧水以外使わない
- 夕方になるとメイクが崩れる
- 冷暖房で空調が効いている部屋に長時間いることが多い
- 洗顔直後は肌がつっぱるのにすぐべたつき始める
- きちんとニキビケアをしているのに治らない
これらのチェック項目のうち、2つ当てはまることがあればインナードライ肌予備軍、3つ以上であればインナードライ肌です。
インナードライ肌を改善するスキンケア法 7選
インナードライ肌を改善するために、スキンケアは毎日きちんとやっているという方も多いでしょう。
しかし、それでも改善できていないということは、スキンケアのやり方が間違っている可能性が高いです。
特に多い間違いが、さっぱり系のスキンケアです。
インナードライ肌は脂性肌と症状が似ていますが、肌の内部が乾燥しているので、さっぱり系のスキンケアでは改善されません。
また、べたつきを起こす皮脂は乾燥のせいで分泌されているのですから、皮脂を落としてしまうとさらに分泌量が増えます。
インナードライ肌を改善するポイントは、毎日行っているスキンケアの中にあるので、今までのケアに固執せず見直してみましょう。
朝の洗顔はぬるま湯で
朝になると、寝ている間に分泌された皮脂でべたべたするので、洗顔料でしっかり洗うという方も多いかもしれません。
ですが、どんなにべたついていても、寝ている間は落ちにくい汚れはつきません。
皮脂量が多くても、汚れがついているとしても、ぬるま湯で十分に落とすことができます。
ここで洗顔料を使ってしまうと、皮脂膜を形成するために必要な皮脂まで落としきってしまいます。
ちなみに、皮脂膜が形成されるまでにかなりの時間がかかるので、皮脂を落としきると日中はバリア機能が低下した状態になります。
バリア機能が低下すると、肌の乾燥や刺激によるダメージで肌トラブルも起こりやすくなるので、朝はぬるま湯での洗顔を習慣にしてください。
洗顔料は肌に優しいものに変える
洗顔料に使われる洗浄成分は、
- 石油系合成界面活性剤を使っているもの
- 肌のphと同じアミノ酸を使っているもの
- 植物由来成分を使っているもの
などいろいろあります。
この中でもっともスタンダードなのは、ドラッグストアで売られている洗顔料で、石油系合成界面活性剤を使っているものです。
石油系合成界面活性剤は洗浄力が非常に強いため、肌に必要な皮脂まで根こそぎ落とし、肌の乾燥を引き起こします。
アミノ酸系や植物由来成分であれば、皮脂を落としすぎずに汚れだけを落とすので、肌の乾燥を防ぎながら洗顔できます。
また、石けん成分しかつかっていない石けんも皮脂を守りながら洗顔できるので、自分の肌が心地よく洗える洗顔料に変えましょう。
クレンジングはメイクに合った方法で
クレンジングは、どんなメイクでも同じ物を使うのではなく、メイクに合わせて変えましょう。
ナチュラルメイクの場合は、肌に優しいクレンジングで十分に落せるので、ミルククレンジングやジェルクレンジングなど肌馴染みが良いものを使ってください。
濃いメイクやウォータープルーフタイプの化粧品を使っている場合は、オイルクレンジングでしっかり落とします。
アイメイクやリップメイクをしているのであれば、先にポイントメイクリムーバーで落としておきます。
いちいちクレンジング方法を変えたり、いくつもアイテムを用意するのは面倒かもしれません。
しかし、クレンジングは肌への負担が一番大きいので、メイクに合った方法で行うのが正解です。
化粧水はたっぷりつける
化粧水が浸透するのは角質層までなので、たっぷりつけても意味がないという情報もあります。
確かに、内部まで浸透するわけではないので、真皮層レベルに水分補給をすることはできません。
ですがインナードライ肌は角質層の部分もからからの乾燥状態ですから、水分をたっぷり補給する必要があります。
普通の量しか使わないと、十分に水分補給ができないので潤いが不足してしまいます。
化粧水を手のひらに広げて人肌に温めたら、水分を押し込むように優しくハンドプレスしましょう。
これを肌がひんやりするまで繰り返して重ねづけすると、角質層に水分が行き渡るので、少しずつ乾燥肌が改善されていきます。
インナードライ肌の改善に効果的な成分とは
インナードライ肌は、簡単に言うと肌の保水保持機能が低下している状態です。
この状態を改善するには、保水機能をアップさせなくてはいけませんが、すぐに肌機能を高めることはできません。
そこで必要となるのが、コラーゲンやヒアルロン酸など水分を保持する保湿成分です。
中でも、角質層に存在するセラミドは、角質でしっかり水分を蓄えてくれますし、内側の水分の蒸発を防いでくれるのでインナードライ肌を改善にぴったりです。
セラミドにはいろいろな種類がありますが、肌との親和性が高いのはヒト型セラミドという種類です。
化粧水で角質層にセラミドを補給することで、より保湿力が高まるので、化粧水を購入するときはセラミド配合の物を選びましょう。
化粧水の後は乳液で閉じ込める
インナードライ肌だと、肌がべたつくので乳液をつけないという方も多いようです。
確かに、美容液をつければある程度肌が潤うので、それで十分と思ってしまうかもしれません。
しかし水分の蒸発を防ぐのは油分です。
化粧水は90%が水分ですし、美容液も美容成分は入っているものの、油分の割合は多くないので水分を閉じ込める働きはありません。
せっかく化粧水で水分を補給しても、乳液をつけなければ蒸発してしまうので乾燥が引き起こされます。
油分はインナードライ肌に必須なので、化粧水と美容液をつけた後は必ず乳液をつけて、水分をしっかり肌に閉じ込めましょう。
寝る前にはたっぷりクリームを塗ること
日中は、メイクなどで乾燥を防ぐことができますが、寝ているときには肌は無防備な状態です。
さらに、寝室は他の部屋よりも乾燥しやすいので、就寝中は乾燥に気をつけなくてはいけません。
クリームを塗ると肌がべたついて不快かもしれませんが、乳液などでは乾燥から肌を守れないので注意しましょう。
寝る前には、肌の厚みを一層増やすイメージでクリームをたっぷり塗ってください。
最初はべたつくかもしれませんが、少し時間が経つと肌に馴染んでくるので、余分なクリームはティッシュペーパーで押さえて取りましょう。
寝る前のクリームを習慣にすれば、乾燥肌も改善されやすくなり、インナードライ肌を早く治す効果が期待できます。
インナードライ肌のスキンケア法まとめ
インナードライ肌は、正しいスキンケアをしたからといって、すぐに改善できるわけではありません。
肌の状態が変わっていくまでには約1ヵ月、べたつきが気にならなくなるまでには2ヵ月ほどかかります。
インナードライ肌のスキンケアは、皮脂を残しながら潤いを与えるのが正しい方法です。
つまり、普通の脂性肌のようにべたつきが気になるからと言って皮脂を取ったり、根こそぎ落としたりすることはできません。
そのため肌の状態が変わるまでは、べたつきを我慢し続けることが重要なので、途中で嫌になることもあるでしょう。
ですが、インナードライ肌を改善しない限り、一生べたつきやテカリに悩まされることになります。
2ヵ月から3ヵ月ほど我慢をすれば、つらいべたつきともさよならできるので、正しいスキンケアでさらさら素肌を手に入れてください。