体臭を消す食べ物とは!汗のニオイを防止する3種の食べ物
気温が高い日や運動をした後、緊張するシチュエーションなどでは汗をかくので体臭が気になりますね。
一般的に、汗をたくさんかくと体が汗臭くなるイメージが定着しています。
確かに汗は体臭の原因の一つです。
しかし汗自体は無色透明で、約99%はただの水分なので臭いもありません。
よって、厳密に言うと汗をかくだけで体臭が発生することはないのです。
それなのに汗のせいで臭いが発生するのは、汗腺の働きの低下と食べ物が関係しています。
そこで今回は、体臭を消す食べ物や汗のニオイを防止する食べ物をご紹介します。
特に食べ物は汗の成分を左右するので、汗をかくと体臭が気になると言う方は、ニオイの原因となる食習慣や防止する食べ物を学んでおきましょう。
汗が体臭を発生させる原因は?
本来なら無味無臭の汗が体臭としてニオってしまうのは、汗を構成する成分の割合の変化が原因です。
体臭を発生させる汗ができる主な原因は食べ物です。
また、直接汗に関わっていないとしても、食べ物のせいで腸内環境が悪化すると、老廃物の排出が滞ることで汗が臭くなります。
ここでは、体臭となる汗を作ってしまう食べ物や食習慣についてご説明します。
脂分が多いお肉や揚げ物をよく食べる
焼肉や唐揚げ、ハンバーグ、とんかつや天ぷらなどおかずの定番となっている食べ物は、汗を臭くします。
脂肪分が多い食事をしていると皮脂の分泌量が増えます。
皮脂は汗とは違いますが、同じように皮膚に分泌されるため、汗と混ざってしまいます。
脂肪分が多く含まれる皮脂が混ざった汗は、時間の経過とともにどんどん酸化するため、独特の汗臭さを発生させるのです。
自分では意識していなくても、食事を見直してみて肉や揚げ物の割合が多いようであれば脂肪分が汗を臭くしています。
ファーストフードやジャンクフードも要注意
肉も揚げ物もほとんど食べない、と言う方であってもファーストフードやジャンクフードが好きであれば脂肪分を過剰摂取しています。
ファーストフードのハンバーガーやポテトフライなどには、ものすごい量の脂肪分が含まれています。
スナック菓子やスイーツ類も例外ではありません。
最近はノンフライのお菓子も増えていますが、揚げていないだけで油は使われています。
スイーツも、生クリームやバターなど脂肪分が多い原料が使われているので、揚げ物並みの脂肪分が入っています。
お菓子類は肉や揚げ物と別のカテゴリなので油断しやすいですが、食事がヘルシーでもお菓子好きの方は体臭がきつい傾向があります。
野菜の摂取量が少ない
野菜にはビタミンや酵素、食物繊維などいろいろな種類の栄養素が含まれています。
いろいろな種類の野菜をしっかり食べていれば、デトックスもスムーズに行われるので体臭を消すことができます。
ただ、野菜に含まれる栄養素は微量なため、コンビニやファミリーレストランなどのサラダでは十分に摂取しているとは言えないのです。
さらに熱で壊れやすかったり、普通に摂取するだけでは吸収されにくかったりします。
野菜の摂取量が少ない、もしくはほとんど食べない食生活では不要物がどんどん体内に蓄積されます。
こういった不要物の蓄積が、体臭の原因になることもあります。
タンパク質を摂取しすぎている
タンパク質は肌細胞や筋肉の原料となる成分ですし、栄養素の一つです。
また、ダイエットの食事でも高タンパク低カロリーが推奨されるので、積極的にタンパク質を摂取している方も多いかもしれません。
ただしタンパク質には動物性と植物性があります。
植物性タンパク質はたくさん摂取しても問題ないのですが、動物性タンパク質は汗を臭くする原因になります。
動物性タンパク質が分解されると、悪臭物質と言われるアンモニアや硫化水素が発生するのです。
これが汗に混ざることで臭くなり、結果的に体臭もきつくなってしまいます。
動物性タンパク質は肉類だけではなく、チーズや生クリームなど脂肪分が多い乳製品にも多く含まれているので注意してください。
食生活の乱れによる腸内環境の悪化
食事の時間が不規則だったり、食べたり食べなかったり、偏った食事をしていると腸内環境が悪化します。
腸内環境の悪化というのは、善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れることです。
食べ物や不要物を消化して便を作ったり、スムーズに排出できるように整えるのは善玉菌です。
一方、悪玉菌は腸の働きを低下させて便の排出を妨げます。
腸内に溜まった便は腐敗し、アンモニアや硫化水素など悪臭の原因となる物質を発生させます。
この物質が血液に取り込まれると、血中の不要物が排出されるときに汗と混ざり合うことで臭くなるのです。
食べ物以外で体臭を発生させる原因
体臭というのは、食べ物や食生活が大きく関わっています。
しかし、もともとの体質だったり加齢なども原因となることがあります。
もちろん食べ物以外の原因であっても、体臭を消す食べ物を積極的に摂取することでニオイを軽減するのは可能です。
ただ、食べ物以外に原因が考えられる方は、その原因自体にもアプローチする改善法を実践しなくてはいけません。
まずは食べ物ではない原因には何があるのかチェックしておきましょう。
アポクリン汗腺が多い
汗を分泌する汗腺は、エクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類があります。
エクリン汗腺は普通の汗が出る汗腺で、ほとんどニオイはありません。
しかし、アポクリン汗腺から出る汗には、脂肪分やアンモニアなどの悪臭物質が多量に含まれています。
そのためアポクリン汗腺の汗は雑菌の餌になり、分解されることで独特の臭気を発生させます。
この臭気がいわゆるワキガやスソワキガと呼ばれるものです。
アポクリン汗腺は人によって量が違うため、ワキガなどの体臭が強い人はアポクリン汗腺の量が多いことが原因だと考えられます。
加齢臭による体臭
30代後半から40代にかけては、ノネナールという異臭物質が急激に増加します。
ノネナールは、皮脂に含まれる脂肪酸が過酸化脂質によって分解されることで作られます。
この脂肪酸は年齢に関わらず皮脂に含まれていますが、加齢によって体内の酸化反応が敏感になることで分解されやすくなります。
そのため、抗酸化力が弱まる30代後半から40代にかけて、加齢臭の原因物質となるノネナールが増えてしまうのです。
体臭を消す3種の食べ物
体臭の原因となる食べ物や食生活、体質などに対してはいろいろな対処法があります。
例えば、肉類が大好きなら茹でて食べるようにする、アポクリン汗腺が多いのであればワキガ手術を受けるなどの方法が効果的です。
しかし食べ物によっては、体内の環境を改善して体臭を防いでくれる効果が期待できます。
食べ物で体臭にアプローチするのは、健康にも良いことですし美容にも効果があります。
つまり体全体に良い影響があるので、体臭を消す食べ物をたっぷり摂りながら、体臭も体調不良も改善していきましょう。
①抗酸化作用のある食べ物
体臭の一番の原因となるのは、脂質やタンパク質の酸化です。
人間には、尿酸やアスコルピン酸などの抗酸化物質が備わっていますが、不規則な生活習慣やストレス、加齢などによって酸化はどんどん進みます。
そこで摂取したいのが、抗酸化作用がある成分を含む食べ物です。
抗酸化物質を含む食べ物は、体臭の改善はもちろんアンチエイジング効果も期待できるので、たっぷり食べましょう。
ビタミンC
抗酸化作用がもっとも優れているのがビタミンCです。
ビタミンCと言えばレモンを思い浮かべますが、緑黄色野菜や酸味のあるフルーツにもたくさん含まれています。
ブロッコリーやほうれん草、パプリカ、キウイやいちごなど手に入りやすい食材に含まれるので摂取しやすいですね。
ただし、ビタミンCは水に溶け出す性質を持つ水溶性栄養素なので、できるだけ生で食べるようにするのがベストです。
生が苦手という場合は、スープやお味噌汁で取り入れて汁まで飲みきると効率よく摂取できます。
ビタミンCはメラニン色素還元作用やコラーゲンの合成のサポートなどの働きもあるので、美肌にも効果的です。
カロテノイド
カロテノイドは、色が濃い野菜やフルーツに含まれる抗酸化作用を持った成分です。
トマトやほうれん草、かぼちゃ、人参やピーマン、フルーツであればマンゴーやオレンジなどがカロテノイドを多く含んでいます。
中でもおすすめなのがパプリカです。
パプリカには、強力な抗酸化作用を持つキサントフィルという成分が入っているので、抗酸化力を高めてくれます。
カロテノイドは油と一緒に摂ると吸収率がアップしますから、炒めたり揚げたりして食べましょう。
ポリフェノール
ポリフェノールというと、まず思いうかぶのは赤ワインではないでしょうか。
赤ワインが美容や健康に良いと言われるのは、ポリフェノールが豊富に含まれているからです。
ポリフェノールはりんごやブルーベリー、ぶどうなどに含まれていますが、発酵した茶葉を使っている緑茶や紅茶などの飲み物からも摂取できます。
ちなみに、フルーツに含まれるポリフェノールは皮の部分にたっぷり入っています。
よって、できるだけ皮も一緒に食べることが、効率よく摂取するポイントです。
②腸内環境を整える食べ物
腸内環境を整えると、悪臭物質が発生しなくなるので体臭はもちろん口臭の改善にもつながります。
また、便がスムーズに排出されることでデトックス機能も高くなります。
老廃物がきちんと排出されれば、汗に混ざる不要物も減るので、より体臭の改善効率がアップします。
他にも、腸内環境の改善は肌トラブルの解消や生活習慣病の予防効果にもつながるので、美容にも健康にも役立ちます。
腸内環境を整えるには、善玉菌の餌となったり悪玉菌を減らしたりする効果がある食べ物を摂ることがポイントです。
発酵食品
発酵食品には、善玉菌の餌となる乳酸菌がたっぷり含まれています。
納豆やぬか漬け、キムチ、味噌、醤油など日本人に馴染みの深い食べ物が多いので、食生活に取り入れやすいですね。
特にぬか漬けに含まれる植物性乳酸菌は、胃酸で死滅しないため生きたまま腸まで届きます。
死んだ乳酸菌も善玉菌の餌になるものの、生きている方が善玉菌の活性化を促進できます。
ぬか漬けは塩分が多いので食べすぎは禁物ですが、毎食食べるようにすると、腸内環境の改善だけでなく悪玉菌の増殖も予防できます。
ヨーグルト
ヨーグルトも発酵食品ですが、他の発酵食品にはないビフィズス菌が含まれています。
ビフィズス菌には有機酸の一種である酢酸を作る働きがあります。
酢酸は、胃や腸の粘膜を保護する作用を持っているので、悪玉菌の増殖で弱っている粘膜を強化してくれます。
さらに酢酸には悪玉菌の増殖を抑制する働きもありますから、乱れた腸内環境を改善する効果も期待できます。
③血の巡りを良くする食べ物
血液の流れというのは、健康に大きく関わっています。
血行が悪いと、体内機能を正常に働かせるために必要な栄養素の運搬が滞ります。
さらに老廃物の回収も遅くなることで、汗に含まれる老廃物が増えて体臭を引き起こす原因となります。
脂っこいものや甘いものが好きだったりすると、血液はドロドロになって流れが悪くなります。
運動不足も全身の血流を低下させるので、慢性的な血行不良の原因となっています。
血行不良は体にあらゆる不調を引き起こすので、血の巡りを良くする食べ物を摂りましょう。
青魚
DHAやEPAを豊富に含む青魚は、血行促進にとても効果的です。
いわしやさんま、アジ、鯖などには不足しがちな脂肪酸が豊富に含まれていて、血液を綺麗にしてくれます。
青魚は調理が面倒と言うイメージがあるかもしれません。
そんな時は、今人気のサバ缶を活用しましょう。
サバ缶は骨ごと柔くなっているので食べやすいですし、味噌味であればそのまま食べられます。
サラダやお味噌汁、炒め物などレシピのバリエーションも豊富なので、食事に取り入れてみてください。
玉ねぎ
血液サラサラ食材と言えば玉ねぎですね。
玉ねぎには、ケルセチンというポリフェノールが含まれています。
ケルセチンは脂質の吸収を妨げながら、体外に排出する働きがあるので、血液を綺麗にしてくれます。
また、血管を強化するアリシンも豊富に入っていますから、血液と血管の状態を改善し血行を促進する効果が期待できます。
体臭を消す食べ物まとめ
汗のニオイ対策というと、制汗剤を使ったり、殺菌効果が高い石鹸を使ったりする方法がフューチャーされます。
もちろんこういった対策も有効ですが、あくまでも一時的な改善法でしかありません。
いつでもどんなシチュエーションでも体臭を気にしなくて良い状態にするには、汗の質自体を変える必要があるのです。
汗を構成する成分はすべて食べ物から作られているので、体臭改善は食生活を見直すことが重要です。
プラスαで、汗のニオイに効果的な食べ物を取り入れれば、体臭対策もばっちりです。
汗は代謝機能による症状の一つですから、無理に発汗を抑えるのではなく、ニオイのない良質な汗がかけるように食べ物で体の中から改善していきましょう。